「うちの子は英語がペラペラなのに、どうして英検準1級に受からないの?」
海外で生活し、現地の友達と不自由なく英語で会話できる子どもでも、英検準1級で苦戦することがあります。
実は、英語が流暢に話せることと、英検準1級で合格点を取れることは、必ずしも同じではありません。
英検準1級では、社会的な話題への理解や、自分の意見を根拠とともに論理的に説明する力が求められます。
オンライン英会話講師として英検対策を担当するなかで、当ブログ運営者のとりしま自身もこの違いを実感したことがあります。
この記事では、帰国子女や海外在住の子どもが英検準1級で苦戦する理由を、英検公式の審査基準と指導経験をもとに解説します。
この記事でわかること
- 英語がペラペラでも準1級に受からない理由
- 英検2級と準1級で求められる能力の違い
- 小学生の帰国子女が苦戦しやすいポイント
- 準1級合格に向けて見直したい勉強法
- 英検特化の個別指導が役立つケース
帰国子女でも英検準1級に受からないのはなぜ?
帰国子女や海外在住の子どもは、日常的に英語を使う環境で育っていることがあります。
英語の発音が自然で、会話も流暢。学校の友達とも英語でコミュニケーションが取れる。
それでも、英検準1級に合格できるとは限りません。

理由の一つは、日常生活で使う英語と、英検準1級で評価される英語力に違いがあるからです。
| 日常的に英語が得意な子ども | 英検準1級で求められる力 |
|---|---|
| 友達と自然に会話できる | 社会的なテーマについて意見を述べる |
| 発音がきれい | 質問に沿って内容を説明する |
| 英語を聞き取れる | 複雑な説明や議論を理解する |
| 自分の考えを話せる | 主張を理由や根拠とともに伝える |
| 日常的な語彙が豊富 | 抽象的・社会的な語彙も理解する |
| 英語の文章を読める | 説明文や評論文の論旨を把握する |
もちろん、帰国子女全員がこうした課題を抱えているわけではありません。しかし、日常会話が流暢というだけで、準1級に必要な4技能がすべて身についていると判断することはできません。
英語が流暢な小学生でも、回答内容が浅くなることがある
以前、海外在住の小学生と思われる生徒さんの英検準1級対策を担当したことがあります。英語は非常に流暢で、日常的なやり取りには全く困らないほぼネイティブレベル。
ところが、準1級で求められる社会的なテーマについて意見を述べてもらうと、少し様子が違いました。
自分の意見は英語で伝えられるものの、主張を裏付ける理由が単純だったり、説明の組み立て方が十分ではなかったりしたのです。
英語そのものは自然です。しかし、回答の内容には改善の余地がありました。
これは英語が話せないという問題ではありません。
自分の主張を支える根拠を考え、筋道を立てて説明する力が、まだ十分に育っていなかったのだと感じました。
小学生であれば、社会的な問題について深く考える機会が少なくても不思議ではありません。英語力が高くても、年齢や経験によって、扱いやすい話題と難しい話題があるのです。
英検2級と準1級の壁|公式が求める能力の違い
英検2級と準1級では、求められる能力にどのような違いがあるのでしょうか。
日本英語検定協会は、各級の目安を次のように示しています。
| 級 | 公式のレベル目安 | 求められる能力の特徴 |
|---|---|---|
| 2級 | 高校卒業程度 | 社会的な話題を理解し、自分の考えを詳しく伝える |
| 準1級 | 大学中級程度 | 複雑な内容を理解し、主張と根拠を明確にして伝える |
| 1級 | 大学上級程度 | 専門的な話題を理解し、推論を交えて論理的に伝える |
※日本英語検定協会「各級の目安」をもとに要約。
注目したいのは、準1級では「主張と根拠を明確にすること」、1級ではさらに「推論」や「論理的な説明」が重視されている点です。
2級でも意見を説明する力は必要ですが、準1級では扱う内容がより複雑になります。
準1級では「英語で何を伝えるか」も重要になる
例えば、次のような質問をされたとします。
Do you think schools should limit students’ use of smartphones?
(学校は生徒のスマートフォン使用を制限すべきだと思いますか?)
次の2つの回答を比べてみましょう。
回答例①:理由が単純
“I don’t think so. Smartphones are useful, and everyone uses them.”
スマートフォンは便利で、みんな使っているから制限すべきではない、という回答です。英語として意味は通じます。しかし、なぜ制限すべきでないのか、理由が十分に説明されていません。
回答例②:主張と根拠が明確
“I don’t think schools should completely ban smartphones because students may need them in emergencies. Instead, schools should set clear rules about when students can use them.”
こちらは、制限に反対する立場を示したうえで、緊急時の必要性という具体的な理由を述べています。さらに、使用ルールを設けるという代替案も提示しています。
| 比較ポイント | 回答例① | 回答例② |
|---|---|---|
| 自分の立場 | 明確 | 明確 |
| 理由 | 抽象的 | 具体的 |
| 説明の展開 | 短い | 理由から提案へ展開 |
| 内容の説得力 | 改善の余地あり | より明確 |
※上記は説明用に作成した例文であり、英検の実際の採点例ではありません。
英検準1級では、受験級にふさわしい語彙を適切に使いこなす力も求められます。そのうえで、自分の主張を明確にし、具体的な理由や根拠を挙げながら、論理的に説明することが重要です。
1級ではさらに幅広い知識や思考力が求められる
英検1級になると、扱うテーマはさらに専門的になります。
二次試験では、社会性の高い幅広いテーマから1つを選び、2分間のスピーチを行った後、質問に答えます。

英語が流暢であっても、テーマについて十分な知識がなければ、説得力のあるスピーチを組み立てるのは簡単ではありません。
小学生で英検準1級や1級に合格する子どもたちは、英語力に加え、こうしたテーマへの理解や表現力も高い水準に達しているのでしょう。
英語がペラペラな帰国子女が準1級で苦戦する4つの理由
では、どのような点でつまずきやすいのでしょうか。
代表的な4つの課題を整理します。
1.社会的な話題への知識が不足している
準1級では、教育、科学、環境、医療、テクノロジー、ビジネスなど、幅広い分野が扱われます。
例えば、次のようなテーマです。

- 環境保護と経済発展
- インターネットと教育
- 科学技術が社会に与える影響
- 働き方や社会制度
- 医療や健康に関する問題
日常会話が流暢でも、こうしたテーマについて考えた経験が少なければ、意見をまとめることが難しくなります。
これは英語力だけの問題ではありません。
日本語でも説明しにくいテーマであれば、英語で筋道立てて説明するのはさらに難しいでしょう。
2.意見は言えても、理由や根拠が浅い
例えば、意見を求められたときに、
- Because it’s good.
- Because it’s important.
- Because it’s convenient.
という答えだけで終わっていないでしょうか。
どれも英語として間違いではありませんが、それだけでは理由が十分に伝わりません。
大切なのは、その先の説明です。
なぜ便利なのか? 誰にとって役立つのか? どのような効果があるのか?
理由を一段深く考えることで、回答の内容が具体的になります。
3.英文要約や意見論述に慣れていない
準1級の一次試験には、英文要約と意見論述のライティング問題があります。日常会話が得意でも、長い英文の要点をつかみ、指定された語数でまとめることは別の技能です。
また、意見論述では、内容・構成・語彙・文法などの観点から答案が評価されます。
| 評価の観点 | 確認したいこと |
|---|---|
| 内容 | 質問に適切に答え、理由を説明できているか |
| 構成 | 主張と理由が論理的につながっているか |
| 語彙 | 内容に合った言葉を正確に使っているか |
| 文法 | 文法や文構造を適切に使えているか |
特に、英語が流暢な子どもでも、文章の構成を意識して書く練習は必要な場合があります。
4.英検の出題形式や評価基準を理解していない
英語が得意だからといって、試験対策なしで十分な得点が取れるとは限りません。
準1級では、一次試験でリーディング・リスニング・ライティング、二次試験でスピーキングが評価されます。特に二次試験には、4コマイラストのナレーションや、社会性のある話題についての質問があります。
自由に会話できることと、限られた時間で設問に沿った回答をすることは違います。
英語力が十分にある子ほど、試験で何を評価されるのかを理解し、必要な部分に絞って対策することが大切です。
小学生の帰国子女が英検準1級を目指すときの注意点
海外在住の子どもや帰国子女が、帰国後の中学・高校受験に備えて英検を取得するケースもあります。
ただし、英検準1級を持っていれば必ず帰国生枠で受験できるわけではありません。
帰国生向け入試の出願資格は、海外在住期間や帰国時期など、学校・自治体によって異なります。一方、学校によっては英検などの資格を入試で評価する制度があります。
そのため、まずは志望校の募集要項を確認することが大切です。
英語力と年齢相応の知識は必ずしも一致しない
小学生の場合、英語力が非常に高くても、社会問題についての知識や考えを整理する経験は、まだ発達の途中かもしれません。
準1級の目安は大学中級程度ですが、大学生と同じ社会経験が受験資格として必要なわけではありません。
大切なのは、英検が求める内容を理解し、適切に表現できることです。
そのためには、英語の問題集だけでなく、読書やニュース、日頃の学習を通じて知識を広げることも役立ちます。
帰国子女が英検準1級に合格するための勉強法
すでに英語が流暢な子どもに対しては、得意な部分を繰り返し練習するよりも、不足している能力を見極めて対策することが重要です。
| 課題 | 見直したい勉強法 |
|---|---|
| 社会的な話題への理解不足 | ニュースやノンフィクションを読む |
| 理由や根拠が浅い | 主張・理由・具体例を整理する |
| 抽象的な語彙が不足 | 社会的なテーマに関する語彙を増やす |
| 英文要約が苦手 | 要点を抜き出してまとめる練習 |
| 英作文の構成が弱い | 英検の評価観点に沿った添削 |
| 面接で回答が浅い | 理由を掘り下げる模擬面接 |
英語の読書やニュースで知識を広げる
準1級を目指すなら、日常会話だけでなく、さまざまな話題に触れる機会を増やしたいところです。例えば、年齢に合った英語のニュースや、科学・歴史・環境問題などを扱うノンフィクションを読むことも役立ちます。
大切なのは難しい記事を大量に読むことではなく、内容を理解し、自分の考えを持つことです。
読んだ後に、
- この記事は何について説明していた?
- なぜその問題が起こっている?
- 自分はどう思う?
- その理由は?
と問いかけてみるのもよい練習です。
主張・理由・具体例をセットで考える

意見を述べるときには、次の順番で整理すると伝わりやすくなります。
- 主張: 自分はどう考えるか
- 理由: なぜそう考えるか
- 具体例: どのような事例があるか
- 結論: 最後に自分の立場をまとめる
難しい単語を無理に使う必要はありませんが、受験する級にふさわしい語彙力を身につけ、適切に使いこなすことが大切です。
そのうえで、自分の主張を明確にし、理由や具体例を挙げながら、説得力のある説明ができることを目指しましょう。
ライティングは第三者の添削を活用する
英語が得意な子どもでも、自分の文章の改善点を客観的に判断するのは難しいものです。特に英検準1級では、文法的に正しいだけでなく、主張と理由が適切につながっているかも重要になります。
添削を受ける際には、文法や語彙だけでなく、内容や構成についてもフィードバックを受けることをおすすめします。
帰国子女の英検準1級対策には、英検特化のオンライン個別指導という選択肢
英語での日常会話に不自由しない帰国子女の場合、一般的な英会話レッスンを増やすよりも、英検に特化した指導が役立つケースがあります。
すでに発音が自然で、会話も流暢なのであれば、同じような会話練習を繰り返す必要はないかもしれません。
その一方で、英検の採点基準に沿ったライティングや面接対策には、専門的なフィードバックが必要になることがあります。
英検だけに特化した「スタスタLIVE英検」

スタスタLIVE英検は、英検5級から1級までに対応する、英検専門のオンライン個別指導サービスです。
一般的な英会話力の向上を幅広く目指すサービスではなく、英検合格に向けた学習と指導に特化している点が特徴です。
| スタスタLIVE英検の特徴 | 帰国子女の英検対策で期待できること |
|---|---|
| 英検に特化した個別指導 | 出題形式や評価基準を意識した対策 |
| 過去問・答案の分析 | 得点できていない部分を確認 |
| ライティング添削 | 内容・構成・語彙・文法を見直す |
| マンツーマン指導 | 個別の課題に合わせた練習 |
| 学習計画の作成 | 目標級と受験日に合わせて対策 |
| オンライン受講 | 海外在住でも受講を検討しやすい |
※指導内容や添削・質問対応の範囲は、受験級・コース・受験日までの期間によって異なります。海外からの受講については、時差や対応可能時間も確認してください。
帰国子女の英検準1級対策では、英語を一から教えてもらう必要がない場合もあります。
だからこそ、英検に特化した個別指導で、現在の英語力を合格に向けてどう生かすかを考えることに価値があります。
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- 現在の英語力と英検の成績
- 目標とする受験級と受験日
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まずは英検専門の個別指導で学習方針を相談し、提案内容と費用を確認してから受講を判断してみてはいかがでしょうか。
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帰国子女の英検準1級対策でよくある質問
- Q帰国子女なら英検準1級に受かりやすい?
- A
日常的に英語を使っていることは、リスニングやスピーキングなどで強みになる可能性があります。
ただし、帰国子女というだけで合格が決まるわけではありません。英検準1級で求められる語彙、読解、ライティング、面接への対応力を確認する必要があります。
- Q小学生でも英検準1級に合格できる?
- A
英検には原則として年齢による受験制限はなく、小学生でも準1級を受験できます。
ただし、準1級は大学中級程度が目安とされる試験です。年齢だけでなく、必要な語彙力や読解力、論理的な表現力が身についているかを確認しましょう。
- Q英語がペラペラなら面接対策は必要ない?
- A
英語が流暢でも、面接対策が不要とは限りません。準1級では4コマイラストのナレーションや、社会性のある話題について意見を述べる問題があります。
質問に沿って、主張と理由を適切に説明する練習が役立ちます。
- Q帰国子女の英検準1級対策には英会話と専門塾のどちらがいい?
- A
現在の課題によって異なります。
英語で話すこと自体に課題がある場合は、英会話練習も役立ちます。一方、すでに流暢に話せるものの、英検のライティングや面接で得点できない場合は、英検に特化した個別指導を検討する価値があります。
まとめ|英語がペラペラでも、英検準1級の対策は必要
帰国子女や海外在住の子どもにとって、流暢な英語力は大きな強みです。
しかし、英検準1級では、英語を話す力だけでなく、社会的なテーマを理解し、主張と根拠を論理的に説明する力も求められます。
準1級で苦戦している場合は、次の3点を確認しましょう。
- 英検公式の審査基準を理解しているか
- 社会的な話題について、理由や根拠を説明できるか
- ライティングや面接など、得点できていない部分を把握しているか
すでに高い英語力を身につけているのであれば、その強みを生かしながら、不足している部分を重点的に対策することが大切です。
一般的な英会話レッスンを増やすのではなく、英検に特化した個別指導を利用する方法もあります。
スタスタLIVE英検では、無料カウンセリング後に個別の合格プラン提案書を受け取り、内容を確認してから入会を検討できます。
英語をもっと話せるようになるためではなく、今ある英語力を英検の得点につなげるために。
必要な対策を見極めるところから始めましょう。


