「英会話を始めてみたいけれど、今さら間に合うだろうか」
「教室に通うのは少し気が重い」
そんな気持ちを抱えながらも、英語にもう一度触れてみたいと考えている方は、実は少なくありません。
近年、英語学習の世界ではAI(人工知能)を活用した英会話アプリが急速に進化しています。
その中でも「Mondly(モンドリー)」は、60代から英会話を始めたい方にとって、現実的で無理のない選択肢だと感じています。
この記事では、当ブログ管理人であり、オンライン英会話講師でもある「とりしま」が、実際にMondlyを使ってみて感じたことを、講師の目線からまとめています。
「初心者がどこで戸惑いやすいのか」「どこは気にしなくていいのか」といった点も含めて、できるだけわかりやすくお伝えします。
Mondlyは「どんなアプリ」なのか
Mondlyは、世界中で利用されているAI英会話アプリです。
語学アプリとしては早い段階から、音声認識やAIによる会話練習を取り入れてきました。
現在は、教育分野で世界的に知られるPearson(ピアソン)社の傘下に入り、教材としての信頼性も高めています。
特徴はシンプルで、
- AIが相手なので、間違いを気にせず話せる
- 実生活を想定した会話練習ができる
- 1回の学習時間が短く、負担になりにくい
といった点にあります。
Pearson(ピアソン)社とは?|世界中の先生が「教える側」として使ってきた教材
Pearson社の教材は、
世界中の英語の先生や大学講師が、授業で使ってきた教材として知られています。
特徴は、
「英語ができる人向け」ではなく、
「どう教えれば、初めての人でも理解できるか」を前提に作られている点です。
そのため、
- いきなり難しい表現が出てこない
- 例文がシンプルで実用的
- 学ぶ順番が整理されている
といった、初心者を置いていかない設計が長年積み重ねられてきました。
Mondlyにも、
この「先生が使う教材として培われてきた考え方」が
ベースとして活かされていると感じます。

VERSANTは、英語を実際に話して答えるタイプのテストで、
AIが発音や話し方を客観的に評価します。
企業や学校でも使われている、実用重視の英語テストです。
こちらもPearson社が提供している評価テストなんですよ。
英会話が初めての方は、まず無料版から試してみる
Mondlyには無料版と有料版がありますが、
初心者の方はいきなり有料版に進む必要はありません。
無料版でできること
無料版では、主に次のような学習ができます。
- 基本的な単語学習
- 簡単なセンテンスをAIと一緒に声に出して練習
- あいさつなど、ごく基本的な会話表現の反復
「英語を声に出すのが久しぶり」
「まずは雰囲気を知りたい」
こうした段階であれば、無料版で十分です。
無料版は“ゆっくり進む”設計になっている
無料版では、1レッスンが終わると、次のレッスンまで待ち時間が発生します。
体感としては14時間5分後です。
一見すると不便に感じるかもしれませんが、
これは「一度に詰め込みすぎない」ための設計とも言えます。
毎日少しずつ、無理のないペースで触れる。
60代からの学習には、むしろ合っている仕組みです。

1日2回、とするといいと思います。
アラーム設定や、お知らせをオンにすると時間を無駄にしなくてすみますよ。
単語学習は「知っている」を活用すると楽になります
Mondlyの単語学習には、「知っている」という選択肢があります。
すでに知っている単語に対してこれを選ぶと、
その単語は出題されなくなり、学習が効率的になります。
この操作を続けていると、
「レベルを上げてみませんか?」という提案が表示されることもあります。
自分の理解度に合わせて、
自然にレベル調整がされていく仕組みです。
発音がうまく認識されない場合の考え方
AIとの発話練習では、
- 何度言ってもOKが出ない
- 少し戸惑う
と感じる場面もあるかもしれません。
その場合は、無理にこだわる必要はありません。
スキップして先に進んで問題ありません。
Mondlyの発音判定は、細かい正確さよりも
全体として伝わるかどうかを見ている傾向があります。
一音ずつ正確に言おうとするより、
文としてなめらかに話すほうが認識されやすいこともあります。
実用的な会話練習は有料版で広がる
無料版では基礎中心ですが、有料版にすると、
- レストランでの注文
- ホテルのチェックイン
- 旅行中のやりとり
といった実用的なシチュエーションでの会話練習が可能になります。
「海外旅行で少し話せたらいい」
「聞き返されても慌てないようになりたい」
そう感じ始めたタイミングが、有料版を検討する目安です。
通信環境によって使い心地が変わる点には注意
Mondlyは音声認識を使うため、
インターネット環境によっては反応が遅く感じることがあります。
うまく認識されない場合でも、
必ずしもご自身の発音の問題とは限りません。
無料版を続けていると、割引案内が出ることも
少し使い続けていると、
割引価格の案内が表示されることがあります。
そのため、
- まずは無料版で雰囲気を確認
- 続けられそうだと感じたら、条件を見て有料版へ
という進め方も、一つの方法です。
Mondlyの始め方と初期設定|最初につまずかないために
Mondlyは、スマートフォンにアプリを入れてすぐに始められる英会話アプリです。
操作は比較的シンプルなので、スマートフォンに慣れていない方でも、落ち着いて進めれば問題ありません。
アプリの入手と最初の体験
Mondlyは、以下の公式ストアからダウンロードできます。
- iPhone:App Store
- Android:Google Play
アプリを起動すると、
- メールアドレスで登録
- Googleアカウントでログイン
といった選択肢が表示されます。
また、登録をしなくても操作を体験できるチュートリアルが用意されています。
このチュートリアルは、学習レベルを中級以上に設定しても内容は非常にやさしく、
「まず雰囲気を知りたい」という方に向いています。
さらに、本格的に試したい方向けに、
全機能が使える7日間の無料体験も用意されています。
学習する言語と英語の発音を選ぶ
Mondlyは、41言語に対応している多言語学習アプリです。
日本語を母語として選び、学びたい言語を指定するだけで学習が始まります。
英語を学ぶ場合は、
アメリカ英語とイギリス英語のどちらかを選択できます。
- アメリカ英語:聞き慣れた発音
- イギリス英語:落ち着いた発音が好みの方に
イギリス英語を選ぶ場合は、言語選択画面でスクロールし、
国旗表示を確認しながら「英語」を選ぶ点だけ注意してください。
MondlyのAI講師や動画音声は、イギリス英語の発音が使われています。
レッスンの進み方と学習内容
Mondlyの1レッスンは、次のような構成になっています。
- フレーズを声に出して復唱
- 単語の確認
- ディクテーション(聞き取り)
- 短い動画視聴と理解チェック
- シチュエーション別のAIフリートーク
一つだけなら5分程度、すべて行っても15分ほどで終わります。
その日の体調や気分に合わせて、
「今日は単語だけ」「会話だけ」といった進め方も可能です。
必要なところだけ復習できるのが便利
Mondlyには、
気に入った例文やレッスンだけを選んで復習できる機能があります。
「この表現は使えそうだな」と思った部分だけを、
後から繰り返し練習できるため、無理なく定着させることができます。
職業別・目的別コースも用意されている
有料版では、
- 客室乗務員
- 医療従事者
- レストランスタッフ
など、実用性の高い職業別コースも用意されています。
仕事で英語を使う予定がある方や、
特定の場面に絞って学びたい方には便利な内容です。
設定と使い方のポイント(講師目線)
Mondlyは、
「毎日きちんとやらなければいけない」アプリではありません。
- 少しだけ触れる
- 声を出すことに慣れる
- 英語への抵抗感を減らす
こうした使い方が向いています。
発音の判定はやや甘めですが、
その分、間違いを気にせず発話できる安心感があります。
特に初心者の方にとっては、
「正しさ」よりも「声に出す回数」を増やすことの方が大切です。
7日間の無料体験もある‼️
まとめ|Mondlyは「会話への抵抗感」を下げてくれるアプリ
Mondlyは、
「英語を完璧に話す」ためのアプリではありません。
- 間違えても気にせず声に出す
- 英語に触れる時間をつくる
- 会話への苦手意識を減らす
そのための現実的な道具です。
60歳からの英会話は、急ぐ必要はありません。
まずは無料版で、AIとのやさしい練習から始めてみてはいかがでしょうか。



