お子さんの進路について、英語で話そうとして
「進路って英語で career でいいのかな?」
と迷ったことはありませんか。
オンライン英会話の先生や、海外の友人と学校の話題になったとき、
「今、進路を考えていて…」
「担任の先生と進路について話しました」
といった内容を英語で伝えようとして、言葉に詰まる場面は意外と多いものです。
実は「進路」という言葉は、日本語ではとても便利ですが、英語では一語でぴったり対応する表現がありません。
たとえば career は「職業」や「長期的なキャリア」を指すことが多く、
中学生や高校生の「進学先を考える」というニュアンスとは少しズレがあります。
日本語の「進路」は、
・進学
・就職
・将来の方向性
といった複数の意味を含んでいるため、英語では状況に応じて言い分ける必要がある言葉なのです。
この記事では、
・子どもの進路を英語でどう表現すればよいか
・進路相談や面談で使える英語フレーズ
・「お受験」など日本特有の教育文化の伝え方
を、具体例とともにわかりやすく解説します。
単語をそのまま置き換えるのではなく、「どう説明すれば伝わるか」という視点を持つことで、進路の話も英語で自然にできるようになります。
「進路」は英語でどう言う?careerだけでは足りない理由
「進路」は英語で何と言うかと聞かれると、多くの方がまず思い浮かべるのが career ではないでしょうか。
たしかに間違いではありませんが、この単語だけで表そうとすると、少しニュアンスがズレてしまいます。
career は「職業人生」に近い
英語の career は、
・長期的な職業
・仕事を中心とした人生の流れ
を指す言葉です。
そのため、
My son is thinking about his career.
と言うと、「将来どんな仕事に就くか」を考えている、という意味になります。
一方で、日本語の「進路」は、
・どの高校に進むか
・どの大学を受験するか
といった進学段階の選択も含んでいます。
この部分が、careerとは少しズレるポイントです。
進学とキャリアの違いをイメージで理解する
少しイメージしやすくするために、映画の例で考えてみましょう。
Legally Blonde(邦題:キューティ・ブロンド)は、主人公がロースクールに進学し、将来のキャリアを切り開いていくストーリーです。
この作品を見ると、
・どの学校に進学するか(進路)
・その先でどんな仕事を目指すか(キャリア)
という違いが、とても分かりやすく描かれています。
英語の career は、こうした「将来の職業や人生の方向性」にフォーカスした言葉です。
一方で、日本語の「進路」は、
・どの高校・大学に進むか
・受験や進学の選択
といった、より短期的な選択も含みます。
この違いを意識すると、「進路=career」と単純に置き換えられない理由が、自然と理解できるはずです。

コメディー作品なので気軽に見られますが、進学とキャリアの違いを考えるうえでも、意外と参考になります。
「進路」は文脈で言い分ける
では、英語ではどう表現するかというと、「進路」という単語を一語で置き換えるのではなく、文脈に応じて言い分けるのが基本になります。
よく使われる表現は次のとおりです。
- future plans(将来の予定・進路全般)
- academic plans(進学に関する進路)
- educational path(教育の進み方・進路)
たとえば、
My son is thinking about his future plans.
であれば、「進路について考えている」という広い意味で自然に伝わります。
また、進学にフォーカスする場合は、
He is thinking about his academic plans.
とすることで、「どこに進学するか」というニュアンスがより明確になります。
ポイント:日本語の1語=英語の複数表現
ここで押さえておきたいのは、
日本語の1つの言葉が、英語では複数の表現に分かれることがある
という点です。
「進路」はまさにその典型で、
・進学の話なのか
・将来の職業の話なのか
によって、使う英語が変わります。
この違いを意識するだけで、「なんとなくcareerを使う」状態から一歩抜け出せます。
進路相談・面談は英語でどう言う?
「進路」という言葉の考え方が整理できたところで、次は実際の場面でどう表現するかを見ていきましょう。
保護者としてよく使うのが、
・進路相談
・担任の先生との面談
といったシーンです。
進路相談はどう表現する?
「進路相談」は、日本語のまま一語で対応する英語があるわけではありませんが、状況に応じて次のように表現できます。
- career counseling
- guidance counseling
どちらも「進路に関する相談」という意味で使われます。
ただし、ここでも少しニュアンスの違いがあります。
- career counseling:将来の職業も含めた広い進路相談
- guidance counseling:学校での進路指導やサポート
学校の文脈であれば、guidance counseling の方が自然なことが多いです。
担任と進路について話した
実際の会話では、難しい名詞を使うよりも、シンプルに言う方が自然です。
I talked with his homeroom teacher about his future plans.
(担任の先生と進路について話しました。)
このように、
- talked with
- future plans
を組み合わせるだけで、十分に伝わります。
面談・懇談会の言い方
学校での面談については、次の表現がよく使われます。
- parent-teacher conference(保護者面談)
- three-way conference(三者面談)
たとえば、
We had a parent-teacher conference last week.
(先週、保護者面談がありました。)
We had a three-way conference with the teacher.
(先生を交えて三者面談を行いました。)
ポイント:難しい言葉より「組み合わせ」
ここでも大事なのは、
「進路相談」という言葉を一語で言おうとすることではなく、
シンプルな単語を組み合わせることです。
- talk
- future plans
- teacher
といった基本語だけでも、十分に状況は伝わります。
受験・お受験は英語でどう説明する?
進路の話をするうえで避けて通れないのが「受験」です。
ただ、この「受験」という言葉も、日本語の感覚のまま英語に置き換えると少しズレが出やすいポイントです。
「受験」は英語でどう言う?
一般的には、次のような表現が使われます。
- entrance exam(入学試験)
- entrance examination(ややフォーマル)
たとえば、
He is preparing for his high school entrance exam.
(高校受験の準備をしています。)
このように言えば、基本的な意味はしっかり伝わります。
「受験勉強している」はどう言う?
日本語でよく使う「受験勉強している」は、そのまま直訳せずにシンプルに言うのがポイントです。
He is studying for the entrance exam.
これで十分自然です。
「お受験」はそのままでは通じない
一方で、「お受験」という言葉はかなり日本特有の概念です。
・幼稚園や小学校受験
・家庭ぐるみで準備する文化
・面接やマナー対策まで含む
こうした背景は、英語には一語で対応する言葉がありません。
そのため、そのまま訳すのではなく、説明する形になります。
たとえば、
It’s a competitive entrance process for private elementary schools.
(私立小学校に入るための競争的な入試制度です。)
もう少し補足するなら、
Parents prepare their children for interviews and exams from an early age.
(小さい頃から面接や試験の準備をすることもあります。)
このように分けて説明すると、相手にとってイメージしやすくなります。
ポイント:「受験」は文化ごと説明する
英語にも試験はありますが、日本のように
・人生の節目として強く意識される
・「受験」という言葉自体が文化になっている
という感覚は、必ずしも同じではありません。
そのため、
単語で置き換えるのではなく、
どういう仕組みなのかを補足することが重要になります。
英検は進路に有利?英語でどう伝える?
進路の話をしていると、「英検を取ると有利」という話題になることも多いのではないでしょうか。
この内容も、英語でシンプルに伝えることができます。
「有利になる」はどう言う?
日本語の「有利になる」は、そのまま訳そうとすると迷いやすいですが、英語では次のように表現できます。
- be an advantage
- be beneficial
たとえば、
Having an Eiken certification can be an advantage for school applications.
(英検を持っていると、出願の際に有利になることがあります。)
「評価される」はこう言う
もう少し柔らかく伝えるなら、
It can be positively evaluated.
(プラスに評価されることがあります。)
または、
Some schools value Eiken scores.
(一部の学校では英検のスコアが評価されます。)
ポイント:断定しすぎない表現
進路に関する話題では、
「絶対に有利になる」と断定するよりも、
- can be
- some schools
といった表現を使うことで、より自然で現実的な伝え方になります。
中学・高校・大学で変わる「進路」の意味
「進路」という言葉は便利ですが、実は段階によって意味が少しずつ変わります。
ここを英語でも意識できると、より正確に伝えられます。
中学・高校:進学が中心
この段階では、「進路」は主に進学を指します。
そのため、
- future plans
- academic plans
といった表現がよく使われます。
He is thinking about his academic plans after junior high school.
(中学卒業後の進路を考えています。)
高校〜大学:将来も含まれる
高校以降になると、「進路」は進学だけでなく、
・大学選び
・将来の仕事
も含むようになります。
この場合は、
- future plans(引き続き使いやすい)
- career path(やや将来寄り)
などが自然です。
He is thinking about his future plans after high school.
(高校卒業後の進路を考えています。)
ポイント:進路=固定された意味ではない
ここで大事なのは、
「進路」という言葉には固定された英語があるわけではなく、
年齢や状況によって意味が変わるという点です。
そのため、
・今どの段階の話なのか
・進学なのか、将来の仕事なのか
を意識して表現を選ぶことが重要になります。
直訳できないときの考え方(とりしまコメント)

ここまで読んで、「進路」という言葉を一語で表すのが難しいと感じた方もいるかもしれません。
ただ、英語学習の観点では、この「一語で言えない」状態こそが重要なポイントです。
異なる文化圏の概念は、語彙として一対一で対応しないことが多くあります。
「進路」という言葉も、まさにその典型です。
日本語では一言で表せる内容でも、英語では
・進学の話なのか
・将来の仕事の話なのか
によって、使う表現が変わります。
そのため、
・単語がない=言えない
ではなく、
・単語がない=説明すればよい
と捉えることが大切です。
実際、英語ネイティブ同士でも、
“It’s kind of like…”
“It’s similar to…”
といった形で、近い概念に寄せながら説明することは日常的に行われています。
どう説明すればいいか迷ったときは
「何から説明すればいいのか分からない」と感じたときは、少し視点を変えてみてください。
私が初心者の生徒さんに英語で意味を説明するときに意識しているのは、
「5歳くらいの子どもにどう説明するか」
という基準です。
難しい単語を使うのではなく、
・短い文で
・基本的な語彙で
・順番に説明する
この3つを意識するだけで、伝わりやすさは大きく変わります。
たとえば進路の話であれば、
He is thinking about his future.
He wants to go to a good high school.
He is studying for the entrance exam.
このくらいシンプルでも、十分に状況は伝わります。
語彙のレベルを上げることも大切ですが、それ以上に重要なのは「相手に分かる形にすること」です。
説明する力が身についてくると、英語は一気に「使える言語」へと変わっていきます。
まとめ
「進路」を英語で表現する際は、careerのように一語で置き換えるのではなく、状況に応じて言い分けることが大切です。
・進路全般 → future plans
・進学 → academic plans
・職業 → career
このように整理することで、伝えたい内容がより正確になります。
また、「受験」や「お受験」といった日本特有の概念については、単語にこだわらず、内容を分けて説明することが効果的です。
英語で進路の話をするときは、
「正しい単語を探す」ことよりも、
「どう伝えれば相手が理解できるか」
という視点を持つことが重要です。
この意識があるだけで、会話の伝わり方は大きく変わります。


