海外ドラマを見ていると「Jury」という言葉がよく出てくるけど、実際に何をする人たちなの?そんな疑問をお持ちではないですか?
この記事では、法廷ドラマをもっと楽しむために、Jury(陪審員)の役割や裁判の流れをわかりやすく解説しています。これを読めば、ドラマのストーリーがぐっと理解しやすくなるはず。オススメのドラマも紹介しているので、英語学習にも活用してみましょう!
Jury(陪審員)って何?

Juryとは、裁判で証拠を検討し、被告が有罪か無罪かを判断する一般市民のグループのこと。日本の裁判員制度と似ていますが、アメリカでは陪審員が判決を下す重要な役割を持っています。
陪審員の特徴と制限
- 陪審員は法律の専門家ではないため、判決を下すのではなく「事実認定」を行います。
- 判決(刑の決定)は裁判官(Judge)が行うのが一般的です。
- 裁判期間中は、事件について話したり、ニュースを見たりすることが禁止されることがあります。
陪審員制度は、市民が司法に関与し、公正な裁判を守るための仕組みなんですね!
Judge(裁判官)との違い
裁判官(Judge)は法廷の手続きを管理し、法律に基づいた判断を下すのに対し、陪審員(Jury)は証拠をもとに事実を判断し、最終的な評決を決める役割を担います。どちらも裁判に欠かせない存在です。
なぜJury制度があるの?
陪審員制度は、市民が司法に関与することで裁判の公平性を保つために存在します。法律の専門家だけでなく、一般市民の常識が反映されることで、民主主義の理念が守られ、一部の権力者が裁判を支配することを防ぐ目的もあります。
アメリカの刑事裁判におけるJuryの役割

陪審員は、証拠を検討し、公平な判断を下すことが求められます。証言や物的証拠を確認した上で、被告が「Guilty(有罪)」か「Not Guilty(無罪)」かを決定します。法律の専門家ではない一般市民が判断することで、裁判の公正さが保たれる仕組みになっています。
アメリカやイギリスなどの陪審制(Jury System)がある国では、**Jury(陪審員)**は一般市民の中から選ばれます。具体的な選ばれ方や裁判での役割を紹介しますね。
裁判での陪審員の役割
- 裁判に出席し、証拠を聞く
- 陪審員は法廷に座り、証人の証言や提出された証拠を確認します。
- 弁護士同士のやり取りも注意深く聞く必要があります。
- 評議(Deliberation)
- 証拠がすべて提示された後、陪審員だけで話し合い(Deliberation)を行います。
- 被告が有罪か無罪かを決定するため、全員で議論します。
- 評決(Verdict)を出す
- 有罪(Guilty)または無罪(Not Guilty)を決めます。
- アメリカの連邦裁判では、ほとんどの刑事事件で全員一致が必要です。
- 民事裁判の場合は、多数決で決まることもあります。
アメリカやイギリスなどの陪審制(Jury System)がある国では、**Jury(陪審員)**は一般市民の中から選ばれます。具体的な選ばれ方や裏事情を紹介します。
陪審員(Jury)の選ばれ方

- ランダム選出
- 有権者名簿や運転免許証の登録者リストなどから、無作為に選ばれます。
- アメリカでは、州ごとにルールが違いますが、基本的に18歳以上で市民権がある人が対象です。
- 陪審員候補(Jury Pool)
- 選ばれた人は裁判所から召喚状(Jury Summons)を受け取ります。
- 裁判所に出向き、実際に陪審員として適格かどうか審査されます。
- 陪審員の選別(Voir Dire)
- 検察・弁護側が候補者に質問し、公平性に問題がないかチェックします。
- 偏見や関係性がある場合(例:被告を知っている、同じ事件の被害者だった)には除外されます。
陪審員(Jury)に選ばれると、裁判が終わるまで仕事を休まなければならず、場合によっては裁判所付近に缶詰になることもあります。

とりしまにも数回召喚状が来たことがあります。とりしまは永住権は持っていますが、市民権を持っていないのでJuryになる資格はないのに召喚状が届いたんですからほんとにランダムに選別されているんですね。
仕事に行けないのは本当?
- 陪審員に選ばれると、裁判が終わるまで仕事を休まなければならないのが基本です。
- ただし、アメリカなどでは雇用主は陪審義務(Jury Duty)を理由に解雇できないと法律で決まっています。
- 給料については会社次第で、有給扱いにする企業もあれば、無給になる場合もあるので、事前に確認が必要です。
- 一部の州では、陪審員に対して1日あたり数十ドルの手当が支給されますが、仕事の給料ほどではありません。
「缶詰」にされるのはどんなとき?
特に重要な裁判(例:有名人が関わる事件、世間の注目を集める殺人事件など)では、陪審員が裁判所付近のホテルに隔離(Sequestration)されることがあります。
理由は、陪審員が外部の情報(ニュース、SNS、家族・友人の意見)に影響されず、公平な判断を下せるようにするためです。
缶詰にされる場合のルール
- 裁判が終わるまで、家族や友人と連絡を取れないことが多い。
- テレビや新聞、インターネットの使用が制限される(事件に関する情報を見ないようにするため)。
- 裁判所が用意した宿泊施設(ホテルなど)に滞在し、外出はできないことがある。
- 食事や移動は裁判所が手配する。
特に重大な裁判(例:O.J.シンプソン事件やマフィアの裁判)では、数週間〜数カ月間、隔離されることもあります。
普通の裁判では缶詰にならない?
- 一般的な裁判では、通常の勤務時間のように朝から夕方まで裁判に出席し、帰宅できる場合がほとんどです。
- ただし、評議(Verdictの決定)が長引くと、その日のうちに決着がつくまで帰れないこともあります。
陪審員を避ける方法はある?
国や州によりますが、以下のような理由で陪審員免除を申請できることがあります。
- 仕事がどうしても休めない(例:医療従事者や軍人など)
- 家族の介護や育児をしている
- 経済的な理由(陪審義務によって生活が困窮する)
- 健康上の理由(病気や障害がある)
ただし、申請が認められるかは裁判所の判断次第なので、必ず免除されるとは限りません。
まとめると
- 陪審員に選ばれると、仕事を休む必要がある(解雇は法律で禁止)。
- 重大な裁判では、裁判所近くに缶詰(隔離)にされることがある。
- 一般的な裁判なら、毎日帰宅できるが、評決が決まるまでは帰れないこともある。
- 免除申請は可能だが、認められるかは裁判所次第。
陪審員になるのは市民の義務とはいえ、なかなか大変ですね!
海外ドラマで「Jury」が登場する場面
法廷ドラマでは、陪審員が活躍するシーンがよく出てくる。
- 陪審員の選定(Jury Selection):弁護士が偏見のない陪審員を選ぶ。
- 証人尋問(Witness Examination):証言の信憑性を検討する。
- 最終弁論(Closing Argument):弁護士が陪審員に最後の説得を試みる。
- 評決(Verdict):陪審員が話し合い、判決を下す。
Juryに関連する英語
法廷ドラマを理解するために、以下の単語も覚えておくと便利。
- Juror:陪審員(個人)
- Jury duty:陪審員の義務
- Verdict:評決
- Deliberation:評議
おすすめの法廷ドラマ
- 『12人の怒れる男』(12 Angry Men):陪審員の心理戦を描いた名作。
- 『LAW & ORDER』シリーズ:リアルな刑事裁判が見られる。
- 『SUITS/スーツ』:弁護士の戦略が学べる。
これらの海外ドラマは、Amazon Prime Video、Netflix、Huluなどで視聴可能です。
まとめ
海外ドラマや映画で登場するJuryについて解説してみました。次に法廷ドラマを見る時に、なるほど、と思っていただければ幸いです。Juryの会話は一般市民なので日常会話にも取り入れやすく、また多方面の考え方の学びを得ることもできます。
海外ドラマを通して、「Jury」制度について理解を深め、英語学習にも役立ててみてください。