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“I’m afraid…” の裏にある本音とは? 大人のための英語力

Did you know?! 英語の豆知識
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英語で “I’m afraid…” と言われたとき、
あなたはその“本音”まで読み取れていますか?

英語には、「怒っている」「断りたい」「ちょっと席を外したい」といった場面でも、
**あえてストレートに言わない“やさしい表現”**が多く使われます。
とくにビジネスやフォーマルな場では、それが“英語力”と同時に“大人の礼儀”として求められることも。

今回は “I’m afraid…” をきっかけに、怒りや不満、気まずい状況をやんわり伝える英語の言い回しを、
“怒り”と“トイレ”という2つの場面から紐解いてみます。

“怒っているのに、やさしい”表現とは?

英語で “I’m angry.” と言うのは、とてもストレート。
ニュアンスによっては感情的すぎて幼く聞こえることもあり、大人の会話では避けられる傾向があります。

代わりに使われるのが、こんな“婉曲表現(euphemism)”です:

  • I’m a bit upset.(ちょっと困っています)
  • I’m not very happy about this.(あまり嬉しくありません)
  • I’m not too happy about this.(いい気はしていません)

“not very” や “not too” といった控えめな否定表現は、英語で不満を伝えるときによく使われます。
特に “I’m not too happy about this.” は、日本語で言う「それ、ちょっとどうなのよ…?」くらいの温度感。不満MAXだけど、表現は冷静というのがポイントです。

おなじみの “I’m afraid…” に潜む強さ

さらに、丁寧でありながら強い意志を含むのが “I’m afraid…” というフレーズ。

  • I’m afraid we can’t do that.(申し訳ないのですが、それはできません)
  • I’m afraid you’ve misunderstood.(誤解されているようです)

表面的には柔らかいこのフレーズですが、実際は「はっきり断る」「訂正する」といった強い意図が含まれている点に注意が必要です。

これは、日本語の「申し訳ございませんが〜」に似ています。
一見へりくだっているようでいて、実は「ノーと言っています」「立場は変えません」と宣言しているわけです。

とりしま
とりしま

相手に角を立てず、でも自分の意思は譲らない。
“I’m afraid…” はまさに、そんな**英語の“本音表現”**の代表格といえるでしょう。

ビジネス英語の“察して”フレーズ

職場の英語には、「直接は言わないけれど、意味は伝わる」フレーズが多く存在します:

  • This is not what we agreed on.(これは合意内容と違います)
  • We’ll need to revisit this.(これは再検討しましょう)
  • Let me clarify one thing.(一点だけ確認させてください)

一見穏やかですが、注意・訂正・抗議のニュアンスを含んでいます。
この“冷静な怒り”を読み取る力は、語彙力よりもむしろ対人スキルとしての英語力です。

実は“トイレ”の言い方にも出ている文化

こうした婉曲表現の文化は、怒りの表現だけではありません。
実は「トイレ」の言い方にも同じ配慮が見られます。

アメリカでは、“toilet” よりも “restroom” や “bathroom” を使う方が一般的。
さらに上品な言い方として、以下のような表現も:

  • ladies’ room / men’s room(性別を明示)
  • powder room(女性用トイレの上品な呼び方)
  • washroom(カナダや一部アメリカでよく使う)
  • I need to freshen up.(身だしなみを整えてきます)

とくに “I need to freshen up.” は、ビジネスディナーなどフォーマルな場面で使える便利表現
直接「トイレに行く」とは言わず、察してもらうのがマナーなのです。

あわせて読みたい🧭 英語の“丁寧さ”はどこから来る?
英語には「敬語」や「尊敬語」はないけれど、相手への配慮を表すPoliteness(丁寧さ)の文化があります。
今回のような“やさしい怒り”も、その一部。
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👉 英語には敬語がない? “Politeness”で敬意を伝えるということ

💡英語力チェッククイズ|あなたは“やさしい英語”の本音が読み取れる?

英語では「怒っている」「不満がある」「席を立ちたい」なども、ストレートには言いません。
でも、その“やさしい言葉”の裏には、はっきりとした意図が隠れています。

ここで紹介した表現を、あなたはどれだけ読み取れているでしょうか?
3問のクイズで、**英語の“察する力”**をセルフチェックしてみましょう!

Q1. “I’m not too happy about the current progress.” の本音は?
A. まあまあ満足している
B. ちょっと不満がある
C. かなり不満、場合によっては怒っている

正解:C
控えめに聞こえますが、かなり不満があることを遠回しに伝えています。

Q2. “I think we need to revisit this.” の意味は?
A. 方向性が一致している
B. まだ検討が不十分だと感じている
C. 相手の意見に強く同意している

正解:B
表面的には再確認ですが、「このままでは進められない」というメッセージを含みます。

Q3. “Would you excuse me? I need to step away for a moment.”
フォーマルな場でこの一言。話し手はどうしたい?
A. 席を立って電話に出る
B. トイレや身だしなみのために中座する
C. デザートを取りに行く

正解:B
上品に「トイレや身だしなみのために席を立ちます」と伝える定番表現です。
“step away” は抽象的な言い回しですが、フォーマルな場面ではほぼこの意味で使われます。

まとめ|“伝えすぎない”のが大人の英語

怒っているときも、不満があるときも、トイレに行きたいときですら――
英語はあえてストレートに言わず、相手への配慮を優先する文化があります。

“I’m not too happy about this.”
“I need to freshen up.”

こんな一言に隠された“本音”を感じ取れるようになったら、英語力はもうひとつ上のレベルへ。

言わなくても伝える力、そして察する力。
それこそが、英語中上級者の新しい武器になるのかもしれません。

とりしま

オンライン英会話で日本人講師として活動中。TESL保有。
私自身、英会話力を身につけるまでにかなり時間がかかりました。
語学留学→現地採用→アメリカで起業と、試行錯誤の連続。
今は“地球のどこか”で、同じように悩む大人の英語学習をサポートしています。
2025年には英検準1級(1か月準備)に合格。世界遺産検定4級も取得。
好きなワインはジンファンデル。血液型はA型です。
現在は、第三か国語としてトルコ語もゆるく学習中です。

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