「USCPAを取ろう」と決めた瞬間、多くの人が最初にぶつかるのが、
で、結局なにから始めればいいの?
という問題です。
日本の資格試験のように「申し込んで、テキスト買って、とりあえず勉強スタート」という単純な話ではありません。
USCPAはアメリカの国家資格なので、
- どの州で出願するか(出願州)
- その州の受験資格を満たしているか
- 英文成績証明書・学歴評価・不足単位の取得
- 出願手続き(しかもほぼ全部英語)
など、「勉強を始める前の準備」がかなり複雑です。
その中で、当ブログ管理人とりしまがリサーチした結果、一貫して強調されているのが、
「USCPAになる!」と決めたら、
一番最初にやるべきことは、どのUSCPA予備校に入るかを決めること
という点です。
この記事では、
USCPA取得を目指したときに「まず何をすべきか」を軸に、
- なぜ“予備校選び”が最初の一歩になるのか
- 出願州の決め方・受験資格の整え方
- 合格までの6ステップ全体像
- 挑戦前に整えておきたい英語力・会計力・お金の話
を、ロードマップ形式でがっつり解説していきます。
USCPAを目指したら最初にやるべきことは「予備校を決めること」
USCPAに挑戦すると決めた瞬間、多くの人がやりがちなのは、
- とりあえずUSCPA関連の本を買う
- ネットで出願州の情報をひたすら検索する
- SNSで「どの州がおすすめ?」を聞きまくる
といった「自己流リサーチ」です。
しかし、とりしまのリサーチ資料でははっきりこう言っています。
「USCPAに絶対なる!」と思ったら、
最初にやるべきことは “予備校を決めること” だ
なぜここまで強調されているのか。理由はシンプルで、
USCPAの受験資格をクリアするには、予備校のサポートがほぼ必須
だからです。
日本人にとって予備校が“ほぼ必須”な理由
日本で大学を出ている人の場合、多くがこのパターンに当てはまります。
- 米国CPAが要求する「会計単位」「ビジネス単位」が足りない
- 自分の学歴が、どの州のどの条件を満たしているか自力で判断できない
- 学歴評価機関(NIESなど)への申請も全部英語で不安
- 州ごとの受験資格・ライセンス要件を自分で比較するのは現実的ではない
この「単位」と「出願条件」を一人で乗り越えようとすると、
情報収集だけで数ヶ月消耗してしまい、勉強を始める前に心が折れることすらあります。
そこで重要になるのが、USCPA予備校です。
USCPA予備校は、
- 不足単位を埋めるための「単位認定試験」プログラムを持っている
- 学歴評価・出願手続きの流れをパッケージ化している
- 「どの州が自分に合うか」を一緒に考えてくれる
- 試験制度のアップデートを追い続けている
こうしたサポートがあるおかげで、受験生は「勉強」と「最低限の手続き」に集中できるようになります。
まずは無料説明会・資料請求から
いきなり受講料を払う必要はありません。
最初の一歩としておすすめされているのは、
- 無料講座説明会(ガイダンス)への参加
- 無料資料請求
です。
ここで得られるのは、単なるパンフレット以上の情報です。
- USCPAが実際にどんな場で活躍しているのか
- 新試験制度と3つの選択科目(BAR/ISC/TCP)の位置づけ
- 合格までにかかる標準的な期間・勉強時間
- 自分の学歴や英語力で現実的に目指せるか
- どのようなサポートをしてくれる予備校か
特にアビタスのように、卒業生データを大量に持っているスクールでは、
- USCPA取得後の年収レンジ
- 業界別(監査法人・コンサル・事業会社など)のキャリア例
といった、その後のキャリアまで見据えた相談ができるのも大きな強みです。
まずは情報収集して解像度をアップしよう
USCPA合格までの6ステップ全体像
予備校を決めたあと、USCPA合格までは大きく次の6ステップで進んでいきます。
- 出願州を決める
- 受験資格を満たす(単位・学歴評価)
- 出願・受験申請を行う
- 各科目の学習と受験を進める
- 4科目合格を達成する
- 必要に応じてライセンス(CPAライセンス)を取得する
このうち、日本人受験生が特に時間を取られるのが ①出願州決定 と ②受験資格の調整 です。
逆に言えば、この2つさえ予備校と一緒に乗り越えてしまえば、あとは「勉強と受験」に集中できます。
ここからは、最初の2ステップを中心に詳しく見ていきます。
ステップ1|出願州を決める
USCPA試験は「全米統一試験」なので、
どの州で出願しても、試験内容やUSCPA資格としての価値は同じです。
ただし、「受験するための条件(受験資格)」は州によってバラバラです。
- 学位要件(4年制大学卒業必須かどうか)
- 必要な会計単位・ビジネス単位の数
- インターンや実務経験の要件
- 後でライセンスを取るときの実務要件(勤務年数・上司の資格など)
そのため、出願州を決めるときは主に2つの視点で考える必要があります。
1. 受験資格を満たしやすい州かどうか
例としてよく挙がるのが「アラスカ州」です。
- 会計単位・ビジネス単位の要件が比較的ゆるめ
- 日本の大学卒業生でも、追加単位を少し足せば受験資格を満たしやすい
このように、「自分の現状の学歴から、最短で受験資格を満たせる州」を選ぶことは、
早く受験スタートラインに立つための重要なポイントです。
2. ライセンス取得のしやすさもセットで考える
USCPAは、
「試験に合格した人(Exam Passer)」と
「CPAライセンスを持っている人(Licensed CPA)」
が厳密には別扱いになる場合があります。
- 将来的にライセンスまで取りたいのか
- 日本国内でのキャリア中心なのか、海外勤務も視野に入れるのか
によって、どの州でライセンスを取るか(=出願州をどこにするか) の判断も変わってきます。
このあたりは個人で判断するのが難しいため、
予備校のカウンセリングで、
- 自分の学歴・職歴
- 今後のキャリアプラン
- 希望する働き方(海外志向か日本中心か)
を伝えたうえで、「あなたの場合はこの州が合いそうです」と提案してもらうのが現実的です。
- Q合格=USCPAになった!ではないってどういうこと?
- A
USCPA合格とライセンス取得の違いは、例えるなら自動車教習所の「卒業」と「運転免許証の取得」の関係に似ています。
• USCPA合格(卒業):教習所(試験)のカリキュラムを全て修了し、知識や技能があることを証明するものです。履歴書には「教習所卒業」と書けますが、これだけでは公道(実務)で運転(業務)はできません。
• ライセンス取得(運転免許証の取得):卒業後、追加の実技要件(実務経験)や手数料、視力検査(倫理試験や追加単位)といった州ごとの登録手続きを経て、初めて「公認のドライバー(USCPA)」として名乗り、運転(独占業務)が許可される状態です。
出願州を決めたら、次は 「その州の受験資格を満たす」 ステップに進みます。
ステップ2|受験資格を満たす(学歴評価と単位の調整)
出願州を決めたら、次にやるべきことは
- 自分の保有単位を正確に把握する
- 出願州の条件と照らし合わせて、不足単位を埋める
という作業です。
1. 英文成績証明書を取り寄せる
まず、卒業した大学から 英文の成績証明書 を取り寄せます。
- 学部が複数ある場合は、関係する分すべて
- 大学院に進んでいる場合は大学院の成績も
これを基に、予備校や学歴評価機関が「会計」「ビジネス」の単位数をチェックします。
2. 無料の単位診断サービスを利用する
多くのUSCPA予備校では、
英文成績証明書をもとに、保有単位を無料で診断してくれるサービスがあります。
- どの科目が「会計単位」として認められるか
- どの科目が「ビジネス単位」としてカウントされるか
- どれくらい単位が不足しているか
これをプロが見てくれるので、「自力でシラバスを読み込んで…」といった途方もない作業から解放されます。
3. 学歴評価機関に評価を依頼する
USCPA試験の出願にあたっては、
日本で取得した学位・単位が「米国の基準から見てどうか」を評価してもらう必要があります。
そこで登場するのが、学歴評価機関(例:NIESなど)です。
- 英文成績証明書を学歴評価機関に送る
- 米国の基準に置き換えた単位数を評価してもらう
- この結果が、最終的に「受験資格あり/なし」の判断材料になる
学歴評価には通常数週間〜数ヶ月かかるため、
ここは早めに動き始めるのがポイントです。
4. 不足単位を取得する(予備校の単位認定試験など)
学歴評価や単位診断の結果、ほぼ確実に出てくるのが
「会計◯単位、ビジネス◯単位が不足しています」
という現実です。
不足単位を埋める方法として代表的なのが、
- USCPA予備校が提供する「単位認定試験」
- オンラインの提携大学を通じた単位取得
などです。
予備校を使うメリットは、
- その州で「会計単位」「ビジネス単位」として認められる科目だけを案内してくれる
- 不要な科目・過剰な単位を取って時間と費用をムダにしなくて済む
という点です。
ステップ3以降|出願・受験・合格・ライセンス取得までの流れ(概要)
出願州を決め、受験資格を満たす準備が整ったら、ようやく「受験申請」に進みます。
ステップ3:出願・受験申請
- 学歴評価の結果を州のBoardに提出
- 受験申請の書類やフォームを提出(英語)
- 受験料の支払い
申請が通ると、NTS(Notice To Schedule)という「試験を受けていいですよ」という通知が届きます。
ステップ4:各科目の学習と受験
ここからが、いわゆる「勉強フェーズ」です。
- AUD / FAR / REG の必須3科目
- 選択科目(BAR / ISC / TCP から1つ)
勉強と受験を繰り返しながら、4科目合格を目指します。
予備校のカリキュラムに沿って進めれば、どの順番で受けるか、どれくらいのペースで科目合格を狙うかもアドバイスしてもらえます。
ステップ5:4科目合格
全4科目に合格すると、
晴れて「USCPA試験合格者」になります。
ただしこの時点では、まだ「CPAライセンス保持者」ではなく、
必要であればライセンス取得の手続きに進みます。
ステップ6:ライセンス(CPAライセンス)の取得
- 必要な実務経験(年数・分野)
- 上司のサイン(CPA保持者の監督のもとで勤務していたか)
などを満たしたうえで、ライセンス申請を行います。
将来のキャリアプランによって、
「試験合格(Exam Passer)で十分なのか」
「ライセンスまで取りに行くのか」
を考えておくと、出願州の選択の段階から無駄がありません。
挑戦前に整えておきたい「3つの基礎力」
USCPAの正式な学習を始める前に、できれば次の3つを意識して準備しておくと、学習がかなり楽になります。
1. 英語力(特に文法とリーディング)
USCPA試験は、全て英語で出題されます。
- 問題文を読む
- 選択肢を理解する
- シミュレーション問題の指示に従う
など、読み書きの基礎力がないと、そもそも内容以前の段階で時間切れになってしまいます。
特に、
- 中学〜高校レベルの英文法の再確認
- 基本的な英単語の習得
- TOEICリーディングパートで「英文を読むことに慣れる」
このあたりは、USCPAの勉強を始める前に少しでも触れておくと、序盤のストレスがかなり軽くなります。
2. 会計の基礎知識(簿記3級レベル)
USCPAの教材自体は「簿記を前提にしていない」ものもありますが、
実際には、
簿記3級レベルの
・仕訳
・貸借対照表・損益計算書のイメージ
が頭に入っているだけで、理解スピードが大きく変わります。
- すぐにUSCPA勉強を始めたい人:
→ 予備校の基礎講座や日本語の簿記入門本でざっと復習 - 時間に余裕がある人:
→ 簿記3級を先に取っておくのも有効
いきなりUSCPAの英語教材から入ると「何を言っているか分からない+英語でつらい」という二重苦になるため、どちらか一方だけでも先に慣らしておくのがおすすめです。
3. 費用の準備(お金の計画)
USCPA挑戦にかかるお金は、
- 予備校の受講料
- 単位取得の費用
- 学歴評価費用
- 出願料・受験料
- ライセンス申請費用(必要に応じて)
などを合計すると、75万〜120万円程度が一つの目安になります。
人によっては、勉強期間や受験回数によって100万〜150万円になるケースもあります。
もちろん、一気に全額用意する必要はありませんが、
- 手持ちに最低でも数十万円(例:35万円程度)の余裕
- 毎月これくらいなら投資できる、という金額のイメージ
を持ったうえでスタートした方が、途中で「お金がきつくて続けられない」という事態を避けやすくなります。
とりしまの考察:例えるならUSCPA挑戦は「国際マラソンへのエントリー」

USCPAに挑戦することは、よく「長距離マラソン」に例えられます。
ただ、普通のマラソンではなく、
海外開催の国際マラソン大会をイメージすると、より実態に近くなります。
- 走力トレーニング=USCPAの勉強
- どの国・どのレースに出るか決める=出願州の選択
- 参加資格を満たす=受験資格・単位・学歴評価
- エントリー手続き=出願・受験申請
ここで大事なのは、
走る練習を始めることよりも先に、
エントリー条件(参加資格)をクリアする必要がある
という点です。
そして、そのエントリー条件は自分一人ではとても分かりづらく、
経験豊富なコーチ(予備校)にサポートしてもらった方が、はるかに早く安全にスタートラインに立てる、という構図がそのままUSCPAにも当てはまります。
ですから経験豊富なJCPAも予備校を使って合格を目指すという理由に納得がいきますね。
とりしまもUSCPAではありませんが、日本の単位をトランスファーできるか?などの手続きには本当に苦労して、結局卒業後に留学するために利用した留学エージェントに頼みました。
独学で学習は頑張れても手続きがややこしいのがUSCPAの壁かもしれません。
まとめ|「まず何をすべきか?」に迷ったら
USCPA取得にやる気があなたへ、できるだけわかりやすく「取りかかり方」を解説しました。
USCPAを目指すと決めたとき、
最初にやるべきことはシンプルです。
1. どのUSCPA予備校に入るかを決める
2. 無料説明会や資料請求で情報を集める
3. 出願州と受験資格の整理を、プロと一緒に始める
勉強を始める前に、
- 出願州
- 受験資格
- 不足単位
- 学歴評価
といった“見えない土台”を固めることが、
結果として最短ルートで合格に近づく一番の近道です。
「いつかUSCPAを取りたい」と思っているだけでは、
一年後も同じ場所に立ち止まったままかもしれません。
もし今、「本気でUSCPAを取りたい」と感じているのであれば、
今日できる一歩は、難しい英語の書類に手をつけることではなく、
無料説明会に申し込んでみる
無料資料を取り寄せてみる
といった、小さなアクションです。
そこから先は、
予備校と一緒に、出願州・受験資格・学習計画を一つずつ整理していけば大丈夫です。
USCPAは、正しいステップさえ踏めば、
日本からでも十分に手が届く資格です。
あとは「最初の一歩」をいつ踏み出すかだけです。


