こんなご相談を受けました。
「TOEICで700点以上持っているのに、全然喋れないんです」
悩みますよね…。
管理人とりしまもそのパターンで渡米直後撃沈の連続で死にました。
この記事ではTOEIC高得点にもかかわらず喋れない原因とするべき事3つをまとめています。
まずは音読、口が動くようになったら次のことがオススメ。
- カランメソッドで耳、頭、口を連動させる
- ロールプレイングで状況に合わせて会話を進める
- 自分の意見が言えるようになったらVERSANTを受験してみる
早速みてみましょう。
TOEIC L&RはListeningとReading
![TOEICのマークシートと鉛筆](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/10/27887307_m-1024x683.jpg)
TOEICは基本「筆記試験」的ポジション。
筆記が強くてもスピーキングが強いとは限りません。
ですからあまり自分を責めないでください。
「切り取り」的な要素
TOEICで700点以上を取得するためにコツコツ頑張ってきたのに、
いざオンライン英会話ではスピーキングの上達を感じない、
という人はあなたを含めてたくさんいます。
TOEIC対策はどうしてもListeningとReadingという要素にしか重きを置いてしまうので、
「喋る」ことへの対策に欠けているととりしまは感じます。
「聞けます」「読めます」イコール「喋れます」にならないのです。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
とはいえin veinではありません。
基礎文法と語彙の強化にはとても有効です。
実際の会話中に起こっている事
![脳みそのイラスト](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/10/27090082_m-1024x683.jpg)
では実際会話中どんなことが起こっているのでしょうか?
「聴き取る」→ 「理解する」→「言いたいことを考える」→「センテンスを考える」→「言う」
ご存知の通り、英会話中は脳みそがフル回転しています。
英会話レッスンの後、ドッと疲れが来ませんか?
- step1心の準備をする
※多くの初心者さんがここをコントロールすることができずにいます
- step2聴き取る
※知らない単語があった場合玉砕するか予想するかは、語彙力と経験値にかかっています
- step3聴き取ったものを理解する
※巷でいうところの「英語脳」でないと日本語に直します
- step4それについて言いたこと(答え)を日本語で考える
※自分の言いたいことを日本語で考えてしまっています
- step5センテンスを組み立てる
※ここでTOEIC対策の苦労が報われます
- step6口にして言う
※なぜか目玉が上の方を向いていて、脳みそに書かれたセンテンスを必死で読んでいます
TOEIC対策はあくまで文法・語彙力強化の一環であって、
会話力に必要な瞬間的に理解し返答することに対しては「対策されていない」のです。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
こんな人が「アウトプット」に注力すればいいと、とりしまは考えます。
TOEIC700以上あっても日本語で考えている
Step 3・4は英語で考えることができていたら省略できますが、
おそらくこの記事を読んでいるあなたを含む大半の人がそうではないのだろうと思います。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
「英語脳」はそう簡単には養うことはできません。
しかし、可能です。
時間と膨大な数の反復訓練で少しずつ養われていくと思います。
とはいえ、英語脳を持っていないと英語が喋れない訳ではありません。
ただ、少し時間がかかるだけです。
ですからそこまで気にすることはないと思います。
「聞き取れるだろうか?」という不安や緊張
「精神論かよ」と思うでしょう。
けれどこの要素はかなり左右します。
テンパっていると聞こえるものも聞こえてこないのです。
何度も何度も受けたTOEICのリスニングを思い出してください。
一番最初は緊張して実力の半分くらいしか出せなかったことはありませんか?
けれど、何度が受験するうちに「勝手がわかってきて」理解できてきたのもあると思います。
それはまさに学習の反復、継続の成果。
よく頑張りました、ここに辿りつけた人は自分を褒めてあげましょう。
TOEIC700以上あるのに喋れないという恥ずかしさ
![頭を抱えている男性](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/10/146546_m-1024x683.jpg)
おそらく多くの高得点取得者が持っているコンプレックスだろうと思います。
社会的にも「TOEICのスコアがそんなにあるならペラペラだね!」と勝手に思い込まれて、
心の中で「やばい」と冷や汗をかいている人もいるでしょう。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
喋れない自分を受け入れるしかありません。
TOEICのスコアを公表しないでおいてもいいかもしれません。
履歴書に書く場合は就活とともにスピーキングの特訓も合わせて行いましょう。
On the bright side、基礎文法の基盤ができているので大きく伸びるポテンシャルがありますよ!
黙読と音読の違い
TOEIC対策のために必死で読み上げた長文。
しかし黙読(速読)と音読は違います。
口と耳が連動していない
文字を追う黙読とは違い、
音読は文字を目で追いながら口を動かして自分の発する音も聞いています。
きちんと発音できていますか?
つまずかずにセンテンスを読みきれますか?
センテンスやパラグラフを変なところで切って読んでいませんか?
(文法がわかっていたらこういったことは起こりません)
半黙読のように口の中でぶつぶつではなく、はっきりと音読できていますか?
まずはここから始めてみましょう。
TOEIC700点以上ならカランメソッドがおすすめ
次のステップは目で文字を追うことからの卒業です。
聞いて徹底的に口を動かす訓練
「4倍速で英語脳を養う」英国発のカランメソッド。
英国で誕生以来、50年以上にわたり世界中で支持されている徹底的に反復するようデザインされた英語学習法。他の学習方法と比べて、1/4の学習時間でケンブリッジ英語検定プリミナリー試験に合格できると実証されています。
聞いたことをおうむ返しにするシャドーイングとは違い、
質問に対して答えを質問文に応用をきかせて答えていくところから始まります。
文法を知っているなら、これをトライすることをおすすめします。
カランを通じて瞬発力をつける
レッスン中はとにかく頭、耳、口がフル稼働します。
初期のレベルでは、とても基本的でシンプルなセンテンスのやりとりが行われます。
例えば、
「Where is the pen?」
「It’s on the table.」
といったやりとりです。
めちゃめちゃ簡単ですが、瞬時に回答しなければ
即座に講師が回答を言っていきます。
それを追うようにリピートして瞬発力をつけていく、というメソッドがカランメソッド。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
発音、言い間違えは間髪入れずに指摘が入って直されます。
瞬発力がつくだけでなく、発音矯正にも少し役立ちます。
マシンガンのように質問攻めされる理由は「日本語で考える時間を与えさせない」ため。
スパルタですが、ここまでしないと「英語脳」を養うことはできないのです。
決まったフレーズは自動化
![上を向いて考えている男性](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/10/3706891_m-1024x683.jpg)
「〜したことありますか?」はもうスッと
「Have you ever … ?」
「どのくらいの時間がかかりますか? …かかります。」もすらっと
「How long does it take … ? It takes …」
決まった言い方は突っかからないようにカランでは反復に反復を重ねて体に染み込ませていきます。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
書けるけど言えない人は、
こんな訓練を重ねていけば突っかからず言葉が出てくるようになるでしょう。
超基本の現在進行形はスッと言えても過去形になると混乱する人、
いきなり「They doesn’t」と言ってしまう人がたくさんいます。
パターンがかっちり言えるようになるまでカランを続けることをオススメしたいですね。
「英語で聞いて英語で考え英語で返す英語脳」が理想
人間の脳の学習能力は素晴らしく、順応しようとします。
英語を聞いたら英語モードで反応できる英語脳が確立されるには時間がかかりますが
丁寧にやっていけばいつの間にかモードにシフトしている自分がいることでしょう。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
ここで注意してほしいことは「時間」の定義。
90日やった、ではなく、その90日間何分(何時間)英語を浴びましたか?です。
口が動いてきたらフリートークの前にロールプレイ
![会話をしている外国人3人](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/11/2107633_m-1024x683.jpg)
英会話レッスンに必ずと言っていいほどに組み込まれているロールプレイ。
「これこれこういう状況下でこのような会話を進めなさい」というやつです。
シナリオ(文字)無しでできるようになりましょう。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
教材の一部にロールプレイングは組み込まれていることが多いのですが、
予習をして「セリフ」を作ってくる学習者さんがいます。
これ、文字に頼りきっているので一向に喋れるようになりません。
予習で言いたいことのアイディア、単語をメモっておいてもいいけれど
センテンスを書き起こしてそれをレッスン中に読んではダメです。
少しずつレベルが上がってきたら講師は「お」と思って、
想定外なことを言ったり、学習者を困らせるような方向に進めていくことがあります。
そこで対応できたら自分を褒めてあげましょう。
きっとじわーっと喜びを噛み締められ、
次のレッスンへのモチベーションもアップすると思います。
喋れると自分の意見が言えるは違う
ロールプレイング中の脱線に対応できるようになれば
フリートークに挑戦できる時が来たと思ってもらっていいと思います。
今日あったこと、最近あったこと、近々ある予定などがネタになります。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
よくあるパターンがあまりにもざっくりとしか言わないパターン。
買い物に行った、しか言わず、何をどこで、誰と行ったか、理由、そこで何をしたか、食べたか、パーキングはどうだったかなど、喋ることは満載です。
もう1つがモノローグになってしまっているパターン。
言うことを決めているのはわかりますが、講師との「会話」ができるように相手の様子をみたり、質問したりできるようになるとよし。
「こんなアホなこと」と言わずじまいの人が多いのが事実。
英語講師は英語力をジャッジします。
喋っている内容は二の次です。
※大人ですからあまりに社会的かつ道徳的に反してることは言わないようにしましょう。
AIとロールプレイングができるDuolingo Max
![デュオリンゴのホームページ](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/10/Screenshot-2023-10-22-at-19.32.03-1024x514.png)
OpenAIはすでに社会に浸透されて、
語学学習の領域にも深く介入しています。
2023年年内にはリリースされるDuolingo Maxでは
自分の間違いがなぜ間違いなのか教えてくれたり、
AIとロールプレイができる機能が搭載されています。
オンライン英会話はちょっと…と思ったら
このような語学アプリを利用してみるのも良いでしょう。
ただし、ゆくゆくは人間とレッスンすることを強くおすすめします。
発音や流暢さを飛躍させるにはVERSANT対策
![ビジネススーツの女性と男性が顔を合わせている](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/09/Screenshot-2023-09-16-at-7.21.06-1024x337.jpg)
ここまでお話ししてきた事ができるようになったら、
「そこそこ英語が喋れる」レベルに達したと思ってください。
けれど現実、英語をネイティブ相手に仕事で使わないといけないとなると、
ギリ事足りるか場合によって(海外で就職したいと考えている人など)は不十分です。
VERSANTで「発音」「流暢さ」を可視化
Pearson PLCから入手できるコンピューター化されたテストです。
ウィキペディア(英語から翻訳)
Versantテストは、高度な音声処理技術を使用して
非ネイティブスピーカーの音声言語スキルを氷河する
最初の完全に自動化された音声言語テストです。
![とりしま](https://study-space4english.com/wp-content/uploads/2023/06/104819-2-e1689164513677-150x150.png)
個人的に試験英語は実用性に直結しにくいと思いますが、
VERSANTはスピーキング力を向上させるためにはとてもいいテストだと思います。
詳しくはこちらから。
TOEIC高得点保持者でもなかなか日本人平均スコアが取れないと有名なVERSANT。
受験方法は簡単ですので(5,500円程度)
まず現状把握のためにやってみて目標を立ててもいいでしょう。
やったことがないよ、という人はサンプルテストをダウンロードすることができるのでこちらをチェックしてみてください。
まとめ
TOEIC700以上でもなかなかしゃべれない理由と喋れるようになるための方法をまとめてみました。
TOEICは英会話力の部分的要素でしかない(リスニング、基本文法)のでスピーキングに直結しない
そしてトライしてほしいことは、音読して口が動くようなら
- カランメソッドで耳、頭、口を連動させる
- ロールプレイングで決められた状況下の中、文字に頼らず言いたいことを言えるようになる
- フリートークができるようになったらスピーキング力が可視化できるVERSANTを受験する
TOEICで高得点を取得したのですから、きっとできるはず。
初めは上手く言えなくて歯がゆい思いをするでしょうが、続ければ話せるようになります。
(なぜならもう文法をしっかり押さえているからです!)
頑張ってください!
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