英検に6級・7級が新設されることで、「5級の前に、もう一段ゆるい入口ができるのか」が注目されています。
この記事では、制度の位置づけを整理しつつ、特に英語から離れていた大人世代が学び直しで使う場合の活用のポイントを分かりやすく解説します。
※本記事は現時点で公表されている情報をもとに整理しています。
英検6級・7級の位置づけ
英検6級・7級は、既存の5級よりも前段階にあたる、より基礎的な級として新設される枠です。
ざっくり整理すると、役割は次のイメージになります。
- 7級:英語に触れるところから(アルファベット/超基本表現など)
- 6級:英語の“型”に慣れるところから(ごく基礎の文構造に入る前後)
- 5級:中学初級レベル相当としての「検定の入口」
過去問を見てみて「いきなり5級は不安」という層に、選択肢が増える形です。
英検6級・7級受験形式(オンライン・CBT)
6級・7級は、CBT(Computer Based Testing)形式での実施が想定されています。
これは、紙の試験ではなく、
- パソコン
- タブレット
などのデバイスを用いてオンラインで受験する方式です。
CBT形式の特徴
- 試験会場での個別ブース受験が想定される
- デジタル画面上で問題を解答する
- 従来型のマークシート方式とは異なる
大人世代にとっては、
- 子ども受験者に囲まれる心理的負担が軽減される可能性
- デジタル試験形式に慣れる機会になる
といった側面もあります。
ただし、実施環境や端末仕様の詳細は今後の正式発表を確認する必要があります。
英検5級との違い
英検5級は「入門」と言われがちですが、実際には
- 一定量の語彙
- 基本的な文の形への慣れ
- 過去問の読解・設問処理
が必要になります。
英語学習が久しぶりの大人の場合、過去問を見た瞬間に
- 単語が抜けている
- 文の構造が頭に入らない
- “勉強のやり方”から思い出せない
となりやすいのが現実です。
6級・7級は、そこを「難易度の手前で一度区切れる」点がポイントになります。

5級にはライティングおよびスピーキングは含まれていませんが、出題内容を見ると一定の語彙力や文構造の理解が求められることが分かります。
中学1年生レベルの内容を概ね理解できていれば対応可能と考えられますが、不安を感じる場合は、新設級を経由してから5級に進むという段階的な方法も検討してもよいでしょう。
大人の学び直しで使う場合のメリット
学び直しでは「現在地の把握」と「無理のない段階設定」が大切です。
① 基礎の“穴”を埋めやすい
学び直しで一番困るのは、「自分がどこでつまずいているか分からない」ことです。
6級・7級のように段階が細かいと、
- まずは入口(7級)
- 次に基礎の型(6級)
- その後に5級
と、学習の順番が組みやすくなります。
② 小さく達成して続けやすい
学び直しでは気合いも大切ですが、継続できる環境を持つことが成果につながりやすくなります。
合格という区切りがあると、学習のペースづくりや区切り(次の級へ進む判断)がしやすくなります。
③ 受験体験が“再スタートの儀式”になる
大人の学び直しは、本人の中で「再開のスイッチ」を入れるのが意外と大変です。
試験日がある/申し込みをする/受ける、という一連の流れは、学習を習慣化する良い外圧として働きます。
注意点(期待値の置き方)
目的と役割を整理しておくことで、受験後のギャップを防ぎやすくなります。
① 就職・転職の武器としては強くない
6級・7級は、一般的な評価軸(履歴書・職務での加点)としてはインパクトが限定的になりやすいです。
基本は「学び直しのステップ」「基礎固めの指標」として扱うのが現実的です。
② 「簡単すぎるのでは?」問題
大人ほどここで止まりがちです。
ただ、目的が“基礎の再構築”なら、難しさは正義ではありません。
現在地に合っているかが最優先です。
どの級から始めるべきか(目安)
※あくまで目安です。迷うなら「一段下げる」のが無難です。
- 7級から
→ ABCや超基本表現から不安。英語を「読む」以前に、英語に慣れるところから再開したい。 - 6級から
→ 単語は少し分かるが、文になると混乱する。5級の過去問を見て手が止まる。 - 5級から
→ 中学の教科書を見て、だいたい意味が取れる。基礎はあるので検定形式に慣れたい。
英検Jr.との違い
6級・7級の話をすると、比較として出やすいのが英検Jr.です。
ただし、両者は上下関係というより目的が違う別枠と整理するのが分かりやすいです。
英検Jr.の特徴(ざっくり)
- 主に子ども向けの「英語に親しむ」テストとして設計されている
- 合否よりも、到達度(正答率・スコア等)の把握が中心になりやすい
- リスニング中心の構成が軸になりやすい
6級・7級の特徴(ざっくり)
- 「英検」という検定の入口としての段階(合格という区切りが前提)
- 5級へ進むための橋渡しとしての役割が大きい
- “検定形式に慣れる”という意味合いが強い
大人世代の選び方(現実的)
- 区切り(合格)を作って進めたい → 6級・7級
- まず英語音声に慣れたい/テストで現在地を測りたい → 英検Jr.も選択肢
どちらが正しいというより、「何のために使うか」で選ぶのが合理的です。
まとめ
英検6級・7級は、5級より前に“もう一段”を置くことで、英語学習のスタート地点を細かくできる制度です。
大人の学び直しで重要なのは、
- 現在地に合う段階から始める
- 小さく区切って続ける
- 次へ進む判断をしやすくする
この3つ。
6級・7級は、その条件に合う可能性があります。受験料などの制度の詳細が出揃い次第、内容をアップデートしていくのが安全です。


