「TOEICリスニングで、単語は聞こえるのに内容がつながらない」
「Part 3や4になると、後半は何を言っていたのか分からなくなる」
こうした悩みは、TOEIC受験者の間では珍しいものではありません。
そして多くの場合、その原因は耳の良し悪し(聴力)だけではないように感じます。
実際には、聞こえてきた英語を意味として処理する脳内のスピードが、物理的な音声スピードに追いついていない。この点でつまずいているケースがかなり多いのではないでしょうか。
この記事では、英語コーチングで知られる「TORAIZ(トライズ)」が提供するAI英語学習アプリ「TORAbit(トラビット)
」のリニューアル内容に触れながら、TOEICリスニング対策という切り口で整理していきます。
「なぜ聞き取れなくなるのか」という弱点に対し、どの機能がどう関わってくるのかを、少し落ち着いた視点で見ていきましょう。
TOEICリスニングは「音」と「意味」の2段階で崩れやすい
TOEICリスニングでは、脳内で同時に次の2つの処理が行われています。
- 音声知覚: 音を拾うこと(耳の仕事)
- 意味理解: 拾った音を意味として理解すること(脳の仕事)
多くの学習者は「聞こえない=耳の問題」と捉えがちですが、実際には「②意味理解」の処理が遅れた結果、音についていけなくなるケースも少なくありません。
音自体は聞こえている。ただ、頭の中で日本語の語順に直そうとしている。その一瞬の停滞の間に、次の英文が流れてきてしまう。Part 3・4で起きやすい「途中から置いていかれる感覚」は、この流れで説明できることが多いように思います。
リニューアルしたTORAbit(トラビット)は、この「音」と「意味」の処理を分けて捉え、それぞれを自動化させていくというアプローチを取っています。

音素知識がないままで多聴しても伸び悩んでしまいます。
どうやってもスクリプトのようには聞こえない、という経験のある方は、
英語の音声変化が欠けているのかも知れません。
トラビットでは音素についても丁寧に解説してあります。
TORAbit(トラビット)の機能①:AIシャドーイングで「音を拾う力」を安定させる
TOEICリスニング対策として、まず取り組むべきは「音声知覚の自動化」です。これに最適なシャドーイングですが、TORAbitではAIによる精密な音声分析が組み合わされています。
ここで重要になるのが、中級者ほど陥りやすい「冒頭の音声変化」への対応です。
例えば、When is he… が「ウェニズィー…」と繋がったり、What did you… が「ワッジュ…」のように短縮されたりする現象です。
「音声変化」と聞くと、つい『Check it out』のようなわかりやすい例を思い浮かべますが、中級者が本当につまずきやすいのは、こうした疑問詞の出だし数ミリ秒の音の重なりです。
ここで「えっ、今なんて言った?」と一瞬でも意識が止まってしまうと、その後の意味処理がドミノ倒しのように遅れてしまいます。
TORAbitのAI分析では、
- 音がつながる部分(連結)
- 弱くなる音(脱落)
- 自分の発音とのズレ
こうした点が波形やテキストで可視化されるため、「なんとなく真似する」段階から一歩進んだ練習が可能です。
シャドーイング自体の役割は、あくまで音を拾う処理を自動化し、脳の負荷を下げることにあります。音に意識を取られなくなることで、次の「意味処理」に使える余力が残りやすくなるのです。
TORAbit(トラビット)の機能②:瞬間英作文と英文法マスターが意味処理を支える
リスニングの第2段階である「意味理解」のスピードを上げるために、TORAbitが用意しているのが、瞬間英作文と新設の「英文法マスター」です。
瞬間英作文は、一見するとアウトプット用のメニューに見えますが、リスニングの理解スピードを上げるために極めて合理的な仕組みです。
瞬間英作文が、なぜ聞く力(リスニング)に効くのか
理屈がわかると、記事にさらに説得力が出るはずです。3つのステップで紐解いていきますね。
1. リスニングは「逆向きの英作文」だから
リスニングと英作文は、脳内で行われているプロセスが「逆」なだけで、使っている「構文の知識」は同じものです。
- 瞬間英作文: 「意味」を「英語の語順」に組み立てる
- リスニング: 「英語の語順」を「意味」に解体する
瞬間英作文で「主語→動詞→補足情報」と自分から組み立てる回路が「反射」レベルになると、聞こえてきた英語に対しても「あ、次は補足情報が来るな」と、脳が先回りして受け入れ態勢を整えられるようになります。
2. 「返り読み」を物理的に不可能にするため
リスニングで理解が追いつかない最大の原因は、頭の中で英文を「後ろから日本語に訳して」理解しようとする癖(返り読み)です。
瞬間英作文は、強制的に「頭から英語を並べる」練習です。
この練習を繰り返すと、脳のOSが「後ろから訳すモード」から「前から順に理解するモード」へ書き換えられます。
「自分で前から作れる」スピードが上がれば、当然「前から聞こえてくる英語」をそのままの速度で処理できるようになります。
3. 「脳の空き容量(ワーキングメモリ)」を増やすため
ここが一番専門的な話になりますが、リスニング中、脳はものすごく忙しく働いています。
- 文法を必死に解析している状態(=中級者:脳がいっぱいいっぱいになりがち)
- 文法は無意識に処理され、内容だけに集中している状態(=上級者:脳に余裕がある)
瞬間英作文で文法を「自動化(反射)」させると、リスニング中に「文法構造を考えるために使っていた脳のエネルギー」が余ります。
その余ったエネルギーを「話の内容を深く理解すること」に回せるようになるため、結果としてリスニングの理解度が劇的に上がる、という仕組みです。

まとめると、「自分で瞬時に作れるフレーズは、100%の余裕を持って聞き取れる」
瞬間英作文で「英語の設計図」を脳に深く刻み込むことで、リスニング時に構文を解析する手間を省き、脳の処理をショートカットさせているのです。
さらに「英文法マスター」では、TOEIC Part 5にも出てくる文法事項を扱いながら、「考えて解く知識」から「反射的に処理できるスキル」へ引き上げていきます。
脳が文法構造を瞬時に判別できるようになれば、リスニング中に「この構文はどうなっているんだ?」と解析する手間が省け、結果として全体の処理速度が上がります。
処理を曖昧に終わらせないためのAI添削も、自分の弱点を正確に突いてくれるため、独学でありがちな「分かったつもり」を防いでくれます。

他のアプリで添削回数に縛りがあったりしますが、
トラビットはAI添削も無制限です!
考察|複雑な処理を「迷わず、続けられる」形へ:リニューアルの真価

ここまで見てきた「シャドーイングで音を拾い、瞬間英作文で意味を整理する」というトレーニングは、非常に効果が高い反面、学習者への負荷もそれなりに高いものです。
かつての旧バージョンでは、多くの教材の中から「今の自分に最適なものはどれか」を自分で判断する必要があり、そこで学習が止まってしまう懸念もありました。英語学習では「何を」「どの順番で」進めるかに迷いやすいのが現実です。
今回の大幅なリニューアルで追加された「コース機能」の価値は、まさにそこにあります。
自分が今、ゴールまでのどのあたりにいて、次に何をすべきかが「流れ(トラジェクトリー)」として示されます。日々のタスクを単にこなすというより、目標に向かって着実に力を積み上げている道筋を把握しながら進める感覚です。
高度で負荷の高いトレーニングだからこそ、それを「迷わず、サクサクと」続けられる環境に刷新されたことは、今回のアップデートにおける最も大きな恩恵だと言えるでしょう。

今まではジャンルとレベルを絞り込めても、どれから取り掛かればいいかがわからない、と感じだユーザーもいたと思います。これも必要、あれも大事となると、わかんなくなってしまうのは自然なことです。
けれどこのコース機能があればサクサク、たとえたまに寄り道をしても軌道修正がかんたんにできる、効率化を上げるお役立ち機能だと思いました。
加えて、旧バージョンと比べてAIの精度もパワーアップ!より精密な分析により正確な音素を理解し、体得することが可能になりました。
向いている人・注意点
TORAbitは、次のような課題を感じている方に特に向いています。
- TOEICリスニングで、前半はいいが後半になると処理が追いつかなくなる方。
- シャドーイングや瞬間英作文を自己流で続けてきたが、伸び悩みを感じている方。
- 単語や文法の知識はあるが、実戦での「反射神経」に課題を感じている中級者。
一方で、文法を一から丁寧に講義形式で解説してほしいという場合や、英語学習を始めたばかりの初級者の方にとっては、少しハードルが高く感じるかもしれません。その場合は、基礎的な参考書を補助的に活用しつつ、トレーニングの場として本アプリを使うのが安心です。
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まとめ:リスニングを「気合」から「流れ」で捉え直す
TOEICのリスニングは、単なる根性よりも「脳内の処理の順番と速さ」で差が出やすい分野です。
リニューアルしたTORAbitは、
- シャドーイングで音を拾う負荷を下げ
- 瞬間英作文で意味処理の流れを整えるという、極めてまっとうなアプローチをアプリ一つで完結させています。
“別アプリ級”に進化したことで、学習の導線が整理され、より「今、自分に必要なトレーニング」に没入しやすくなりました。
現在は7日間の無料体験で、リニューアル後の機能を一通り確認できます。
「なぜ聞き取れないのか」の理由が少し見えてきた人にとっては、一度そのサクサクとした処理の流れを体験してみる価値はあるはずです。


