アメリカの大統領就任式が1月20日に行われる理由を知っていますか?
この日付は単なる伝統ではなく、アメリカの歴史と法律によって決められています。
英語学習者にとっても興味深い歴史や単語がたくさん出てきますので、ぜひ一緒に見ていきましょう!
日付の由来:歴史と憲法の変更
もともとアメリカ大統領の就任式は3月4日に行われていました。
しかし、20世紀初頭になると、
選挙後から就任までの期間が長すぎることが問題視されるようになります。
この期間が長いと、
次の大統領がすぐに政策を実行できない「レイムダック(lame duck)」状態が続くためです。
「レイムダック(lame duck)」という表現は、
足が不自由なアヒルを指す言葉から派生し、
任期終了間近で影響力が低下した政治家や政権を表します。
この言葉にはややネガティブなニュアンスもありますが、
政治やメディアではよく使われます。
(詳細は別の記事で解説します!)
「lame」の通常の意味は:
- (形容詞)足が不自由な、歩行が困難な
- 特に動物や人について、足や脚がけがをしたり弱っている状態を表します。
- 例: The horse went lame after the race.(その馬はレースの後で足が不自由になった。)
- (形容詞)説得力がない、ダサい、時代遅れの(口語的・比喩的な用法)
- 話や言い訳、行動などが弱々しく、納得させる力がないときに使われます。若者言葉で「イケてない」という意味合いもあります。
- 例: That excuse was so lame.(その言い訳は本当にダサいよ。)
どちらの意味で使われているかは文脈によりますが、「lame duck」における「lame」は、足が不自由で行動が制限されるという1番目の意味に由来しています。
1933年、アメリカ合衆国憲法修正第20条(The 20th Amendment)が採択され、
大統領の任期開始日が1月20日に変更されました。
この修正条項により、選挙後の空白期間が短縮され、
よりスムーズな政権移行が可能になったのです。
なお、大統領選挙は11月の第1月曜日の翌日(火曜日)に行われます。
この日付は、1845年に制定された法律で決められたものです。
一方、「スーパーチューズデー(Super Tuesday)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは予備選挙の重要な日を指しますが、
大統領選挙本番の日付とは異なります。
現在のトランプ氏とバイデン氏をみてみましょう。
時期大統領のトランプ氏がすでに現職のように振る舞っています。
この状態が長いといろいろ問題ですよね。
注目単語
- Inauguration(就任式):新しい大統領が公式に職務を開始する式典。
- Amendment(修正条項):憲法などを改正する条項。
- Lame duck(レイムダック):任期終了間近で権限が弱まった政治家。
現代の大統領就任式
現在の大統領就任式は、
1月20日にワシントンD.C.の連邦議会議事堂(U.S. Capitol)で行われます。
この日は多くのアメリカ人にとって重要な日であり、
式典はテレビやインターネットを通じて世界中で視聴されます。
英語学習ポイント
就任式でよく使われるフレーズや表現をいくつか紹介します。
- Oath of office(就任宣誓):大統領が宣誓して職務を始める公式な誓い。
- So help me God(神よ、私をお助けください):宣誓の最後に使われることが多いフレーズ。
- Peaceful transfer of power(平和的な権力移行):アメリカ民主主義の重要な概念。
まとめ
アメリカ大統領就任式が1月20日に行われる理由には、
歴史的な背景と実用的な理由がありました。
大統領選挙のスケジュールや制度について少し触れることで、
アメリカの政治システムへの理解も深まります。
このテーマを通じて、
歴史や文化を学びながら英語力も高めることができます。
ぜひ関連する単語やフレーズを覚えてみてください!