>>単語力に苦手意識があるならGlobifyをチェック!

英語が聞こえても理解できないのはなぜ?リスニング中級者の“意味処理の壁”を解説

勉強法・書籍
記事内に広告が含まれています。

英語の音は、ちゃんと聞こえている。
単語も文法も、だいたい知っているはず。
なのに――内容が、頭にスッと入ってこない。

そんな「聞こえてるのに分からない」感覚に、心当たりはありませんか?

英検準1級のリスニングや、TOEIC780点前後のスコア帯で感じる“伸び悩み”。
スピードにはついていけているのに、内容が“流れていくだけ”になってしまう。

実はこれ、多くの中級〜上級者がぶつかる“意味処理の壁”です。
音声を聞き取る力と、意味を理解して保持する力――この2つは別物。

本記事では、「聞こえるのに意味が入らない」状態の正体をひもときながら、
リスニング力を「処理型」へと進化させるトレーニング法をご紹介します。

「ただ聞こえる」から、「聞いて分かる」へ。
理解度70%の壁を、いっしょに超えていきましょう。

Contents
  1. 第1章|なぜ“聞こえるのに意味が入らない”のか?
  2. 第2章|リスニング処理落ちが起きる3つの原因
  3. 🏋️‍♀️第3章|意味処理力を鍛える3つのトレーニング法
  4. 📚第4章|教材の使い方も“処理力強化型”にシフトしよう
  5. まとめ|「聞こえているのに意味が入らない」は、次のステージへの合図

第1章|なぜ“聞こえるのに意味が入らない”のか?

リスニング中、「音」ははっきり聞こえるのに、内容が頭に残らない――
これは、単なる“聞き漏らし”ではなく、脳内の意味処理が追いついていない状態です。

英語のリスニングには、大きく2つのフェーズがあります。

  • 音声認識(耳で英語を聞き取る)
  • 意味処理(聞いた内容を理解・保持する)

多くのリスニング教材やトレーニングは①にフォーカスしています。
発音・スピード・音の連結・消失などをクリアすれば「聞こえるようになる」段階までは到達しやすいのです。

しかし、英検準1級やTOEIC750点以降のリスニングでは、
ただ「聞こえる」だけでは不十分。

🎯 なぜなら──1文に込められた情報量が一気に増えるからです

  • 1文が長い
  • 構文が複雑
  • 話の流れや関係性が見えにくい
  • 抽象的な語彙が増える

このような条件下で、私たちの脳は以下のような“処理フロー”を求められます:

  1. 聞こえた英語を瞬時に意味のまとまり(チャンク)として捉える
  2. チャンクごとに意味を取り、前後関係を保持しながら統合する
  3. 全体の流れを頭に残しながら、次の文を処理していく

この「連続処理」がスムーズにいかないと、
聞こえてはいるのに、“意味”として理解が追いつかない現象が起きます。

📌 語彙も文法もわかってるはずなのに…なぜ?

それは、「理解する力」が“辞書的な知識”ではなく、
“リアルタイムで処理する力”=スキルだからです。

英語を聞き取るスキルと、意味を処理するスキルは別物。
ここを分けて考えることが、壁を超える第一歩です。

第2章|リスニング処理落ちが起きる3つの原因

英語の音は聞き取れている。文法も語彙もそこそこ分かる。
――それでも「理解できない」と感じるとき、そこには処理力の限界があります。

ここでは、「なぜ意味が入ってこないのか?」を引き起こす、
代表的な3つの“処理落ちポイント”を紹介します。

🟠原因①|語順通りに意味を取れていない(チャンク処理不足)

日本語は「最後まで聞いて文の意味が確定する」言語ですが、
英語は「頭から順に意味を組み立てていく」言語です。

例えば:

By the time I got to the station, the train had already left.

この文の意味を「左から順に、かたまり(チャンク)として理解できているか」がカギ。

処理落ちが起きる人は、後ろに来た “the train had already left” で初めて全体像が見える → 前半がうまくつながらず、脳が疲れる。

🟠原因②|聞いた情報を一時的に保持できていない(ワーキングメモリの問題)

「えーっと、最初に何て言ってたっけ…?」
この感覚、心当たりありませんか?

人間の脳は、「一時的に保持できる情報」が決まっています。
リスニングで前半のチャンクを記憶にとどめておけないと、後半の内容との“つながり”が見えなくなってしまう。

特に、因果・対比・譲歩など論理的構造の英文では、この保持力=理解力になります。

🟠原因③|即時理解に慣れていない(意味をイメージで捉えていない)

英語を聞いたときに、頭の中で日本語に置き換えてから理解していませんか?

例えば:

He turned himself in to the police.

これを「彼は自首した」とパッと理解できる人は、英語を“意味で理解している”状態

逆に「え、turn himself in ってどういう意味?turn in って寝るんじゃなかったっけ?」
と立ち止まる人は、“知識”はあっても処理スピードにギャップがある状態です。

💡まとめ:聞こえた英語を、どれだけ“意味あるもの”として受け取れるかが分かれ道

リスニングの処理落ちは、主にこの3つの力が足りないことで起きます:

処理力の種類問題の症状
チャンク処理文構造がつかめない・意味の分断
ワーキングメモリ前半の内容を忘れてしまう・文全体をつかめない
意味の即時理解日本語訳しないと分からない・処理が遅い

「聞こえてるのに意味が入らない」――その壁を越えるには、
英語を単なる音として処理するのではなく、“意味のある情報”として受け取る習慣が必要です。

ここからは、リスニング中の“意味処理”を強化するための、
3つの具体的なトレーニング法をご紹介していきます。

🏋️‍♀️第3章|意味処理力を鍛える3つのトレーニング法

「聞こえるけど意味が入らない」――その壁を越えるカギは、
“意味処理”を意識したリスニングトレーニングです。

ここでは、処理落ちの原因となる「チャンク処理」「保持力」「即時理解力」を鍛えるための実践法を3つご紹介します。

✅トレーニング①|チャンク理解リスニング

(チャンク単位でポーズ→意味を取る習慣づけ)

🔧やり方

  1. 意味のまとまり(チャンク)ごとに音声を区切って再生
  2. 聞いたチャンクを、英語のまま意味をイメージする
  3. 確認後に音読 or リピート(意味を感じながら)

例:

By the time I got to the station, / the train had already left.

→ 前半だけ聞いた時点で「駅に着いた時には…」と想像できるか?

🎯効果

  • 英語の語順で意味を取る力がつく
  • 長文に対する処理スピードが格段に上がる
  • 「構文をつかみながら聞く」クセがつく

📌補足

教材は英検準1級リスニング過去問やスクリプト付き音源がおすすめ。
アプリでいうと、TORAbitのシンクロリーディング機能も相性抜群です。

✅トレーニング②|リプロダクション or 要約スピーキング

(一時記憶+意味処理+出力)

🔧やり方

  1. 1〜2文聞く
  2. 一時停止して、意味を保持したまま英語で再現
     (例:リプロダクション → 元の文に近い構造で)
     (例:要約 → 自分の言葉で簡潔に言い換え)

🎯効果

  • ワーキングメモリの強化(聞いた内容を保持する力)
  • 意味の流れをつかむ練習になる
  • 英語を「理解して出す」力が養われる

📌補足

「全部再現できなくてもOK」。
どこまで保持できるか、何が抜けたかに気づくことが目的です。

✅トレーニング③|意味理解型シャドーイング

(ただの音マネではなく、内容を“感じながら”話す)

🔧やり方

  1. 通常通りシャドーイング(1〜2語遅れで真似して発話)
  2. 発話しながら、「今の内容はこういうことだな」と心で確認
  3. 終わったあとで、「どんな内容だったか?」と要約を入れる

🎯効果

  • 音と意味の同時処理トレーニングになる
  • 「聞こえる→意味が入る→出す」が一連で身につく
  • 聴覚・記憶・意味理解を一体化できる

📌補足

漫然とシャドーイングしても意味は入ってきません。
“意味に注意を向けながら口を動かす”ことが肝です。

✅ポイントまとめ(3つの処理力別)

鍛える力トレーニング法
チャンク処理チャンク理解リスニング
保持力(ワーキングメモリ)リプロダクション・要約
意味の即時理解意味理解シャドーイング

シャドーイングは、ただ声に出すだけでは「なんとなくできた」で終わってしまいがち。
TORAbit(トラビット) のようなAI添削ツールは、初心者にとって入り口として最適ですが、
リスニング力をもう一段階引き上げたい中級〜上級者にとっては、
**細かな音の癖や意味理解の甘さまで拾ってくれる“人による添削”**が効果的です。

特に「聞こえているのに理解が浅い」と感じている人には、
プロの英語講師が毎日添削してくれるシャドテンが強い味方になります。

プロ講師による添削つきシャドテンを見てみる(公式)

📚第4章|教材の使い方も“処理力強化型”にシフトしよう

ここまでで、「聞こえているのに理解できない」の正体が
“意味処理力の不足”であることが見えてきたと思います。

でも、こうした処理力を鍛えるには、
教材の使い方そのものを変える必要があります。

🧠「聞こえたか」ではなく「意味が取れたか」で判断する

多くの人がやっているリスニング練習の判断基準はこんな感じ👇

「最後まで聞けたか?」
「発音が合っていたか?」
「ディクテーションで書けたか?」

もちろんこれらも大事ですが、
処理力を鍛えたい場合は基準を変えるべきです。

🔁→ 「意味をイメージできたか?」
🔁→ 「要点を記憶に残せたか?」
🔁→ 「あとで言い換えられるか?」

📌 英検準1級・TOEIC対策にも通じる“頭に残る聞き方”

たとえば英検準1級のPart 1。
話の内容がすっと入ってこないと、設問で選択肢を比較できません。

つまり、正答率が下がるのは「内容を覚えてないから」。
逆に言えば、「頭に残る聞き方」を身につけるだけで得点力が上がるのです。

🗓️おすすめのトレーニングサイクル例(1日15〜20分)

曜日メニュー狙い
月・水・金チャンク理解リスニング処理スピード強化
火・木要約トレーニング(英語で)意味保持・要点把握
土・日意味理解シャドーイング聞きながら理解&出力

※使用教材は、英検準1級の過去問スクリプトや
TORAbitのような意味処理型アプリとの相性が◎

💡ポイントは「ただ聞き流さない」こと

音声を流すだけのリスニング練習は、処理力向上にはつながりません。

意識するだけで、同じ教材が“処理トレ”に変わります。
あなたがすでに持っている教材でも、意味を意識すれば脳に残る練習に変わります。

まとめ|「聞こえているのに意味が入らない」は、次のステージへの合図

リスニング中、音は聞こえている。
けれど、意味がぼやける――その違和感は、あなたのリスニングが「処理型」へと進化しようとしているサインです。

英語の音声は、ただ聞こえるだけでは“理解”とは言えません。
大切なのは、それをリアルタイムで処理し、頭に残し、自分の中で再構築できるか

これは語彙や文法の知識とは別の、いわば“脳の使い方”です。

処理力を鍛える3つのアプローチ:

  • チャンクで意味をとる
  • 聞いた内容を保持して要約する
  • 意味を感じながら口に出す

こうした練習を重ねることで、
あなたのリスニングは「なんとなく理解」から「本当に伝わる理解」へと進化していきます。

英検準1級でも、TOEICでも。
“聞こえるけど分からない”は、あなたが伸びる直前に感じるごく自然な壁です。

その壁は、処理力トレーニングで超えられます。
あなたの耳と脳は、きっとその準備ができています。

🎯次にやることは「聞き流さないリスニング」に変えることです。

「意味がスッと入るリスニング」――今日から始めてみませんか?

シャドーイング添削なら「シャドテン」
シャドテン

タイトルとURLをコピーしました