「ケンブリッジ英検って、日本ではあまり聞かないけれど意味あるの?」
「英検やTOEICより知名度が低いなら、わざわざ受ける必要はないのでは?」
ケンブリッジ英検について調べ始めると、こう感じる人は少なくありません。
結論からいうと、ケンブリッジ英検は誰にとっても必要な資格ではありません。
ただし、自分の英語力を海外の大学・企業・教育機関などに伝えたい人にとっては、十分に意味のある資格です。
英語資格は、「これを持っていれば英語が話せる人になれる」という魔法の札ではありません。
けれど、

私は英語が話せます
という自己申告を、

ケンブリッジ英検B2 Firstを取得しています
CEFR B2レベルです
のように、相手が判断しやすい形にできるという価値があります。
この記事では、ケンブリッジ英検が「意味ない」と言われる理由と、それでも受ける価値がある人を、できるだけ正直に解説します。
日本国内での就職や大学受験だけが目的なら、英検やTOEICのほうが使いやすい場合があります。
一方で、海外進学・国際教育・英語圏での学習や仕事など、CEFRを共通の目安として使う場面では、ケンブリッジ英検は英語力を伝えやすい資格です。
ケンブリッジ英検が「意味ない」と言われる理由
まずは、なぜそう言われるのかを整理します。
日本では英検やTOEICほど知名度が高くない

日本で英語資格といえば、英検やTOEICを思い浮かべる人が多いでしょう。
履歴書に英検準1級や英検1級と書けば、日本の学校、保護者、採用担当者には、おおよその英語力が伝わりやすいものです。
TOEICも、国内企業ではスコアによって英語力の目安を判断されやすい資格です。
一方で、ケンブリッジ英検のB2 FirstやC1 Advancedは、日本の一般的な採用担当者全員に通じる資格とは限りません。
そのため、
- 国内企業への就職・転職だけが目的
- 社内でTOEICスコアの提出が求められている
- 志望校で英検利用が一般的
- できるだけ多くの人に伝わる資格がほしい
という人には、ケンブリッジ英検より英検やTOEICのほうが合理的な場合があります。
これはケンブリッジ英検に価値がないというより、評価する側がどの資格を読めるかの違いです。
受験料も対策時間もかかる

ケンブリッジ英検は、短期間で資格を一つ増やすための試験ではありません。
Reading & Use of English、Writing、Listening、Speakingの4技能をバランスよく対策する必要があります。
特にB2 FirstやC1 Advancedでは、単語や文法を覚えるだけでなく、設問に合う形で使いこなす力が求められます。
Writingでは、英文を書けるだけでは足りません。
- 設問で求められていることに答えているか
- 主張と具体例が自然につながっているか
- 読み手や目的に合う文体になっているか
- レベルに合った語彙や文法を使えているか
といった点まで見られます。
Speakingでも、英語を流暢に話せることと、試験で評価される答え方ができることは同じではありません。
資格を一つ取るためだけに考えると、負担が大きく感じる人もいるでしょう。
国内の大学受験で、英検ほど広く使えるわけではない

ケンブリッジ英検を外部英語資格として利用できる日本の大学はあります。
ただし、英検のように、幅広い大学で共通して使えるとは限りません。
利用できる場合も、
- 出願資格になる
- 英語試験の得点換算に使える
- 加点対象になる
- 特定の入試方式だけで使える
など、大学・学部・年度・入試方式によって扱いが異なります。
大学受験で使うことを考えているなら、「ケンブリッジ英検が使えるらしい」で決めるのではなく、志望校の募集要項で、対象試験・必要スコア・取得時期を必ず確認しましょう。
それでもケンブリッジ英検を受ける意味がある理由
ケンブリッジ英検の価値は、「海外で有名だから」だけではありません。
大きな特徴は、自分の英語力を、国際的に共有されやすい基準で示しやすいことです。
CEFRという国際的な物差しに沿っている
CEFR(セファール)は、語学力をA1からC2までの6段階で説明するための国際的な基準です。
ただし、CEFR自体は試験ではありません。
「CEFR B2試験」というものがあるわけではなく、さまざまな英語試験の結果を、CEFRの基準に照らして読む形になります。
ケンブリッジ英検は、そのCEFRのレベルに沿って試験が設計されているのが特徴です。
| ケンブリッジ英検 | CEFRの目安 | 英語力のイメージ |
|---|---|---|
| B1 Preliminary | B1 | 日常的な場面で英語を使える土台がある |
| B2 First | B2 | 英語圏で生活・学習・仕事をするための力を示しやすい |
| C1 Advanced | C1 | より高度な学習や仕事に対応する英語力を示しやすい |
| C2 Proficiency | C2 | 非常に高いレベルで英語を使える力を示しやすい |
たとえば、英語力について何も情報がない相手に、

英語ができます
と伝えても、旅行で困らないレベルなのか、英語で仕事ができるレベルなのか、文章まで書けるのかは分かりません。
一方で、

ケンブリッジ英検C1 Advancedを取得しています
と伝えれば、ケンブリッジ英検やCEFRを知っている相手には、ある程度の英語力を共有しやすくなります。
つまりケンブリッジ英検は、英語力を作る資格というより、積み上げた英語力を相手が読める形にする資格です。
世界で評価される場面では、英語力の解像度を上げやすい

ケンブリッジ英検は、世界各地の大学、企業、教育機関に認知されています。
たとえばB2 Firstは、英語圏で生活・仕事をしたり、英語で行われるコースで学んだりする力を示す資格として案内されています。
C1 Advancedは、より高度な学習や仕事で求められる英語力を示す資格として、多くの教育機関や企業に受け入れられています。
ただし、「国際的に認知されている」ことと、「どの大学・企業・ビザ申請でも無条件で使える」ことは別です。
志望校、就職先、申請先が決まっている場合は、必ずその組織の条件を確認しましょう。
認定証に有効期限がない
ケンブリッジ英検の認定証そのものには、有効期限がありません。
この点は、将来の進学、転職、海外生活などに備えたい人にとって魅力です。
ただし、ここも誤解しないように注意が必要です。
資格に期限がないことと、何年後でも進学・就職・ビザ申請に使えることは同じではありません。
大学や企業、各種申請先が「何年以内に取得した結果を受け付けるか」を独自に決めている場合があります。
そのため、
一生使える資格だから、とりあえず取っておこう
ではなく、
将来使いたい大学・企業・申請先で、どの試験のどのスコアが認められるか
を確認してから選ぶことが大切です。
ケンブリッジ英検が向いている人

ここまでを踏まえると、ケンブリッジ英検が向いているのは次のような人です。
海外進学や海外大学院を考えている人
海外の大学や大学院では、英語力の証明として認められる試験やスコアが決まっています。
ケンブリッジ英検を認めている学校もありますが、IELTSやTOEFLのみを指定している場合もあります。
そのため、出願先が決まっているなら、先に入学要件を確認することが大切です。
ただし、海外進学を見据えて、Reading・Writing・Listening・Speakingをまとめて鍛えたい人にとって、ケンブリッジ英検対策はよい目標になります。
英語圏で学ぶ・働く可能性がある人
海外で働く、英語で学ぶ、国際的な環境で仕事をする可能性がある人にも向いています。
ケンブリッジ英検は、読む・聞くだけでなく、書く・話す力まで含めて英語力を示す試験です。
英語でメールを書く、意見を説明する、会議で発言する、授業で課題を書くといった場面を想定して、4技能を伸ばしたい人には相性があります。
インターナショナルスクールや国際教育の環境にいる人
学校でCEFRの基準を使っていたり、海外進学を見据えた英語教育を受けていたりする人にとって、ケンブリッジ英検は目標を立てやすい資格です。
B1、B2、C1と段階的に目標を置けるため、自分が今どの位置にいて、次に何を伸ばすべきかを考えやすくなります。
英語を4技能まとめて伸ばしたい人
TOEIC L&Rは、国内の仕事や転職で英語力を示すうえで便利な試験です。
一方で、一般的なTOEIC L&RではWritingとSpeakingは測りません。
「読む・聞く勉強はしてきたけれど、書く・話す力にも自信をつけたい」
「資格のためだけでなく、英語を実際に使えるようになりたい」
という人にとっては、ケンブリッジ英検を学習目標にする意味があります。
ケンブリッジ英検が向いていない人
逆に、次のような人は、ほかの資格を優先したほうがよいでしょう。
国内企業でTOEICスコアが必要な人
勤務先でTOEICスコアの提出が必要な場合、昇進や異動の条件としてTOEICが使われている場合は、まずTOEICを優先するのが現実的です。
相手が求める物差しが決まっているなら、その物差しで示すのが一番早いからです。
日本の大学受験で英検利用を考えている人
志望校が英検を広く利用できるなら、大学受験のためだけにケンブリッジ英検を選ぶ必要はありません。
ケンブリッジ英検が使える大学もありますが、利用条件は大学ごとに異なります。
大学受験を第一目的にするなら、まず志望校が何を評価するのかを確認しましょう。
短期間・低コストで資格がほしい人
ケンブリッジ英検は、短期で結果だけを取りにいく試験ではありません。
B2 FirstやC1 Advancedでは、試験形式への理解と4技能の対策が必要です。
「来月までに履歴書に書ける資格がほしい」
「できるだけ安く、短期間で結果を出したい」
という人には、別の資格や学習方法のほうが目的に合うことがあります。
考察|英検1級が意味ないと言われるのと、少し似ている

英検1級についても、「海外では通じない」「資格を持っているだけで仕事ができるわけではない」と言われることがあります。
けれど、英検1級は日本の教育・受験・英語指導の場では、かなり高い英語力を示す分かりやすい資格です。
ケンブリッジ英検も同じです。
どちらも、どこでも万能な資格ではありません。
ただし、評価する相手がいる場面では、自分の英語力を伝えるための強い材料になります。
- 日本の大学受験や教育の場では、英検が伝わりやすい
- 国内企業の採用や社内評価では、TOEICが伝わりやすい
- 海外進学や国際教育、CEFRを使う環境では、ケンブリッジ英検が伝わりやすい
英語資格は、英語力の優劣を決めるものというより、相手が読めるラベルを選ぶものと考えると分かりやすいでしょう。
ケンブリッジ英検を受けるなら、試験形式を理解した対策が必要
ケンブリッジ英検を受けると決めたら、公式問題集や過去問に取り組むことになります。
ここで一度、「なぜ過去問を解くのか」を考えてみるとよいでしょう。
過去問に取り組む目的は、単に問題に慣れることではありません。
試験がどのような力を見ていて、どのような答え方を求めているのかを知るためです。
Speakingも同じです。
英語を自然に話せることと、試験で評価される答え方ができることは、必ずしも同じではありません。
私自身、帰国子女や海外在住経験があり、日常会話ではネイティブに近いほど英語を話せるのに、英検準1級の二次試験で苦戦する人を何人も見てきました。
英語力が足りないというより、試験側が見ているポイントを理解しないまま話してしまうためです。
ケンブリッジ英検でも、WritingやSpeakingでは同じことが起こります。
だからこそ、ただ英語を話せる講師と会話するだけでなく、試験形式を理解し、
- その答え方ではなぜ評価されにくいのか
- どのように言い換えるとより伝わりやすいのか
- 自分の弱点をどの順番で直すべきか
まで説明してくれる講師と練習することが大切です。
B2 First・C1 Advancedを目指すなら、個別フィードバックも検討したい
B1 Preliminaryまでは、独学を中心に進められる人もいるでしょう。
ただし、B2 FirstやC1 Advancedを目指す場合は、Writing・Speaking・Use of Englishで、自分だけでは気づきにくい課題が出やすくなります。
- Writingを書いても、どこを直せば評価が上がるか分からない
- Speakingで話せるけれど、答えが短い・話を広げられない
- Use of Englishで同じようなミスを繰り返す
- 過去問を解いても、弱点の優先順位が分からない
- 受験日までに何をどこまで仕上げるべきか迷う
このような場合は、マンツーマンで試験対策を受ける方法もあります。
ELT英会話は、ケンブリッジ英検のB1 Preliminary、B2 First、C1 Advancedなどに対応しており、現在のレベルや目標に合わせて対策を相談しやすいオンライン英会話です。
「資格を取ること」だけで終わらず、試験後にも使えるWritingやSpeakingの力まで身につけたい人は、独学とレッスンを組み合わせることも検討してみてください。
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まとめ|ケンブリッジ英検は「意味ない」のではなく、使う場所を選ぶ資格
ケンブリッジ英検は、日本国内だけで見ると英検やTOEICほど知名度が高くないため、「意味ない」と感じる人がいるのも自然です。
国内就職や社内評価だけが目的なら、TOEICや英検を優先したほうがよい場合もあります。
一方で、次のような人には、ケンブリッジ英検を受ける意味があります。
- 海外進学や海外大学院を考えている
- 英語圏で学ぶ・働く可能性がある
- インターナショナルスクールや国際教育の環境にいる
- 英語を4技能まとめて伸ばしたい
- 自分の英語力を、CEFRを知っている相手に伝えたい
- 将来の選択肢のために、英語力を資格として残しておきたい
ケンブリッジ英検は、誰にでも必要な資格ではありません。
ただし、自分の英語力を評価する相手がいるなら、「英語ができます」という自己申告を、国際的に読まれやすい形へ翻訳してくれる資格になります。




