あなたは仕事で使っている英語に自信がありますか?
ビジネス英語は日常会話英語とは少し違います。
それぞれのビジネスシーンで適切な言い方、単語があるのをご存知ですか?
オンライン英会話やってるけどちょっと不安だな。
TOEIC750あるけど、ビジネス英語ってそんなに違うの?
そんな疑問を一気に吹っ飛ばしてくれる最強の本「ネイティブにほめられる英語」をご紹介します。
本書は外資系企業に秘書として働いていた西真理子さんが大学卒業後自分の英語に愕然としてからの試行錯誤から習得したビジネス英語のポイントがまとめられています。
管理人とりしまはこの記事のその内容をざっくりと解説。
本書から目を引いた今からでも使えるビジネス英語のポイントも紹介しています。
「ネイティブにほめられる英語」がひょっとしたらあなたに必要な一冊かもしれません。
学校では習わないが、知っているとネイティブに評価されるコツ
学校では習わない「正しい英語」を身につける。
本書より
早速みていきましょう。
「品詞」と「文の構成要素」をマスター
まず序章では英文法の基礎の重要性が書かれています。
述べられていることは本当に基本の基。ここをおさえておくことによってその後の解説がわかりやすくなってきます。いわゆるトリセツ的なチャプターです。
その後にセンテンスのバックボーンとなる5つの文の構成要素が復習がてら分かりやすく述べられています。
- 主語とは何か?
日本語で「〜は」「〜が」がつく名詞。日本語では省略されがちだが英語では基本的にある。
It snows a lot here. (ここはよく雪が降る) - 述語(動詞)とは何か?
「どうする・どんなだ・何だ・ある(いる)」を意味し、主語の動作や状態を表す言葉。
I had a lunch.(ランチを食べた)
She is bright.(彼女は優秀である) - 修飾語とは何か?
主語や述語(動詞)などを飾る言葉。形容詞と副詞、及びその働きをする句や節。 - 補語とは何か?
主語や目的語が「どういうものか」「どんな状態なのか」と説明し、意味を補う名詞や形容詞。
I call him Nick. (彼をニックと呼んでいる) - 目的語とは何か?
日本語で「〜に」「〜を」にあたる言葉。
I gave her a small gift.(彼女にちょっとした贈り物をした)
なんや基本やん、と思ったかもしれません。
裏を返せば著者はたくさんの「文法のなってない」人を見たのでまず初めにここをしっかりおさえましょうと意味で解説したのだと思いました。
ビジネスシーンで「通じればいい」英語は通じません。文法はきちっとおさえましょう。
ネイティブ感覚をつかむハイクラス英文法
想像してわからないところを埋めていくためには文法が不可欠です。(中略)文法を身につけることで、自分の中に羅針盤を持つことができます。
本書30ページより
日本人が苦手意識を持つ「完了形」と「未来形」をマスターする
確かにとりしまも現場でレッスンをしている時もそう思います。
完了形は日本語にない概念なのでハードルが高いのはわかるのですが、これがあるとないとではタイムラインに沿った状況描写が俄然変わってきます。
多くの学習者さんは過去形はできるけど、最低でも過去進行形、現在完了形を盛り込めばもっと時間軸が想像しやすいのにできていないです
未来進行形が使えるとネイティブから一目置かれる
未来進行形とは「主語の意思とは関係なく」すでに決まっていることをいう時に使います。
会議の出席依頼を断るときに使えますよ。
⭕️ I cannot attend the meeting as I will be going to Osaka.
❌ I cannot attend the meeting as I will go to Osaka.
「大阪に行くことが決まってしまっているので、会議に出席できません」と、「大阪に行きます!会議に出席できません」と取られかねない違いがある、と西さん。
気をつけたいですね。
第1章では使役表現や知覚動詞を含む動詞のこと、ネイティブが気にする接続詞の4大ポイント、ビジネス英語の冠詞について、another, the other, others の違いなど知っておきたい情報が網羅されています。
「文法的に正しいが、ひんしゅくを買う表現」というコラムは英語学習者全員に読んでもらいたいコラムです
シンプル英語が効く!電話、来客対応、Eメール
昨今は電話をとる、ということが少なくはなってきましたが、やっぱり知っておきたい電話での対応。
ただでさえ緊張する電話での会話ですが、西さんはやりがちな失敗例を添えて4ステップを紹介しています。
- ステップ1「私がお受けします」の意思表示をする
【やりがちな失敗】「(うわ、英語だ、どうしよう)は、Hello?」と蚊の鳴くような声で言ってしまう。
【正しい応対】自信を持って「Hello. (相手の声が聞こえない時に)Can you hear me? This is ABC corporation. (この段階では自分の名前は言わなくてOK) - ステップ2電話をかけてきた相手の名前を聞く
【やりがちな失敗】「(え、この人誰?)Who are you?」
これめちゃくちゃやばいです!
【正しい応対】Your name, please? (余裕があれば)May I ask your name, please? - ステップ3「こちらの誰と」話したいのかきちんと聞く
【やりがちな失敗】(この人誰と話したいんだろう?えーっと)Who? Who?
【正しい応対】Who did you like to speak to?※ここのdidはとてもネイティブです。 - ステップ4-1名指し人が在席の場合
【やりがちな失敗】(あ、〇〇さんいるな、じゃあこのまま繋いでっと)何も言わずにブチっと内線ボタンを押す。(現実これはないと思いました)
【正しい応対】I will connect you to him/her. Hold the line, please. - ステップ4-2名指し人が不在の場合
【やりがちな失敗】(鈴木さん、いないな。どうしよう、じゃあ)「No Suzuki!」(これだと鈴木さんが在籍してないことになります)
【正しい応対】I am sorry, he is in a meeting now.
I am sorry, he is out of the office now.
I am sorry, he is on another line now. など
他にも注意したい一言、好印象を与える一言、余計なことは言わない、電話でのスマートな対処法などが綴ってあります。
どれも「うんうん」と納得。
Eメールの書き方でこれはいいな、と思ったのが、挨拶。日本語でもいきなり要件を言わずに挨拶が添えてありますよね。
本文の前に置くものだけでなく、締めくくる挨拶の例も知っておくと便利です。
ネイティブに一目置かれるパンクチュエーション
コンマ、セミコロン、ハイフン、間違えやすいアポストロフィ、正しい数字の表記、大文字と小文字のルールなど目白押しです。
このチャプターを読めば次からは自信を持ってEメールが送れるようになります。
とりしまも渡米して間もない頃、コンマを打ちすぎると注意されていました。
日本語感覚で打っていると打ちすぎです。
西さんはこのように説明しています。
知らないでは済まされないビジネス英単語
海外との取引をする上で絶対に知っておかないといけないビジネス英単語たち。
あなたはいくつ自信を持って言えますか?
最終チャプターでは経営、会計、マーケティング用語がきっちりと説明してあります。
著者の西真理子さん
長崎県出身の西麻里子さん。そのスペックはただものではありません。
日本人初米国公認秘書検定及び米国上級秘書検定合格
アメリカにもこんな検定があるんだ、と思ってしまったのですが、西さんの偉業はこれだけではありません。
米国人でも入学・卒業が困難なバーチャルアシスタント養成機関のAssistUに日本人として初めて合格、優秀賞にて終了されています。
出会いはNHKの「基礎英語」
西さんが英語に目覚めたのは中学1年の時NHKの「基礎英語」と出会ってから。
なんと、留学や海外生活経験はゼロで、大学生時代には英語が「話せない」ことにかなりのコンプレックスを持っておられたということです。
外資系企業での試行錯誤
大学を卒業後、外資系企業に秘書として転職して自分の英語に愕然とした西さん。
秘書という立場から「わかりません」と言えない立場の中、試行錯誤を続けました。
常に根底にあったのは「恥ずかしくない英語を身につけたい」だったそうです。
通じればいい、英語はカジュアルだから、と思っている人は少し立ち止まって考えてみてください。
あなたはHey, yeah, wanna, gonna, you knowを連発する人とビジネスをしたいですか?
かっこいい、自然かもしれませんがビジネスでは言葉遣いもみられています。
まとめ
西真理子さん著「ネイティブにほめられる英語」についてざっくり解説しました。
- 品詞、文の構成要素の重要さ
- 洗練された英文法
- 電話、来客対応、Eメールの書き方
- ネイティブに一目置かれるパンクチュエーション(句読点)
- 知らないでは済まされれないビジネス英単語
本書は230ページ。余計な情報は一切ありません。
とりしまも在米期間起業していたのでよくわかります。
自分も恥ずかしい英語を使っていたんだろうなぁと穴があったら入りたい気持ちもありますが、少しずつ学んでいきました。(ですからやたらカジュアルな言葉遣いの大人には少しむかつくと同時に勿体無いなとも思います)
ここに紹介したものはほんの一部です。
これから英語をビジネスで使う人、もう使っているけど自信がない、あやふやだけどなんとか切り抜けている人には是非手にとってもらいたい一冊だと思いました。
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